2021年 6月 24日 (木)

世界同時株安 新型コロナ「パンデミック」が「最悪の相場」でないワケを言おう(小田切尚登)

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世界はすべて危ういバランスの上に成り立っていた

   中国は世界第2位の経済大国であり、世界のサプライチェーンの中心的存在だ。今は一つの製品を作るのに世界中のネットワークをベースにして、最も効率的に原材料、人材、情報などを組み合わせるというやり方をとっている。それはパズルのように組み合わさっていて、その複雑怪奇な仕組みについて、誰も全体像が把握できてないような状況だ。

   スマホの組み立て工場で、どれか一つのパーツが調達できなくなると、それだけでスマホの生産は完全にストップしてしまう。中国に限らず、世界中の生産拠点のどこかに問題が起きると、それがそのまま世界の製造業全体のボトルネックになってしまう可能性がある。

   先進国に住む我々は、便利で心地よい生活に慣れっこになってしまった。どこにでも(海外にも)自由に行き来ができる、カネを出せばどんなものも手に入る、教育や医療など基本的なサービスを当然のように受けられる、スポーツ観戦や音楽鑑賞などをいつでも楽しむことができる、etc......である。

   しかしこれらは、じつはすべて危ういバランスの上に成り立っていたことを、新型コロナウイルスによって思い知らされた。今や移動が制限され、学校が閉鎖され、医療の崩壊が懸念され...... という状況になり、国民の動揺はピークに達した。

   それに加えてサプライチェーンが機能不全に陥ると、経済への悪影響は長期に続いていくかもしれない、大変だ......。これが株式の暴落を呼んだ。

   しかし、株価の下落は経済の実態を反映したものなのか、というととてもそうとは思えない。

   株価は理論的には将来の企業利益を反映している。株価についての最も一般的な指標はPE(株価収益率)である。これは株価が一株あたりの当期純利益の何倍あるかを示したものだ。仮にある企業の今年が大赤字であったとしても、来年以降に復活していくと見られれば、その予測がベースになってそれなりの株価がつくということだ。

小田切 尚登(おだぎり・なおと)
小田切 尚登(おだぎり・なおと)
経済アナリスト
東京大学法学部卒業。バンク・オブ・アメリカ、BNPパリバなど大手外資系金融機関4社で勤務した後に独立。現在、明治大学大学院兼任講師(担当は金融論とコミュニケーション)。ハーン銀行(モンゴル)独立取締役。経済誌に定期的に寄稿するほか、CNBCやBloombergTVなどの海外メディアへの出演も多数。音楽スペースのシンフォニー・サロン(門前仲町)を主宰し、ピアニストとしても活躍する。1957年生まれ。
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