2020年 9月 20日 (日)

「東京五輪はコロナ禍でもやる」IOC幹部の揺さぶり作戦に「菅首相」はどう判断する?(井津川倫子)

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   2021年に延期された東京オリンピック・パラリンピックについて、国際オリンピック委員会(IOC)幹部の発言が揺れています。ジョン・コーツ副会長が、「新型コロナウイルスの有無に関係なく開催される」と発言したかと思えば、トーマス・バッハ会長は「安全性の確保が最優先」と慎重な姿勢。予定どおり開催するのかしないのか「いったいどっちなんだ!」と、世界中からダメ出しの声が聞こえてきそうです。

   さて、このIOC幹部の揺れる発言は、新生「菅政権」への「揺さぶり作戦」でしょうか?それとも......。

  • 首相になったら、どう判断するのか?(菅義偉官房長官、2020年9月2日撮影)
    首相になったら、どう判断するのか?(菅義偉官房長官、2020年9月2日撮影)
  • 首相になったら、どう判断するのか?(菅義偉官房長官、2020年9月2日撮影)

「コロナに関係なく開催」と言われても......

   新型コロナウイルスの感染が収まらないなか、2021年に延期された東京五輪をめぐる「超強気発言」で波紋を広げたのは、IOCのコーツ副会長です。仏メディアのインタビューに「コロナがあろうがなかろうが予定どおり開催する」と発言してニュースになりました。

Tokyo Olympics will take place next year 'with or without Covid-19,' says IOC VP
(「新型コロナがあろうがなかろうが、東京五輪は来年開催される」とIOCの副会長が発言した)
take place:行われる、開催される
with or without:あろうがなかろうが、有無にかかわらず

   「with or without」は「withでもwithじゃなくても」、つまり「あってもなくても」という意味です。ちなみに、アイルランドのロックバンドU2の大ヒット曲に「With or Without You」という曲がありましたが、「あなたがいてもいなくても」という意味だったのですね。

   コーツ氏はインタビューの中で、東京五輪は「Games that conquered Covid」(コロナを征服した大会)として開催するとまで明言。さらに「the light at the end of the tunnel」(トンネルの先の光になる)と、超楽観的な見解まで示しています。

   とはいえ、2021年7月23日の開催予定日まで10か月ちょっと。果たして「コロナを征服」なんて、可能なのでしょうか?

   そう思っていたら、コーツ氏の発言に疑問を投げかけるように、新型コロナウイルスによる死者が全世界で90万人を突破したというニュースが飛び込んできました。新たな感染の中心地はインドに広がっていて、第2波の兆候が現れている欧州の状況も報じられています。

   日本でも、日本経済新聞がコーツ氏の発言を「根拠がない」と報じていましたが、IOC内部からも「強気発言」を打ち消すような動きが見られました。

We remain focused on delivering safe and successful Games
(我々は引き続き安全で成功する大会の運営に尽力する)

   IOCのバッハ会長は、「安全な大会の運営が最優先」だという姿勢を明確にしつつ、開催するかしないかを述べるのは「時期尚早」だという見解を改めて示しました。「何があっても予定どおり開催する」としたコーツ氏の発言は「時期尚早」だったということでしょうか。

   誰も経験したことのない、オリンピックを開催するか中止にするかの判断。IOC組織内の判断もグラついているのかもしれません。

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井津川倫子(いつかわりんこ)
津田塾大学卒。日本企業に勤める現役サラリーウーマン。TOEIC(R)L&Rの最高スコア975点。海外駐在員として赴任したロンドンでは、イギリス式の英語学習法を体験。モットーは、「いくつになっても英語は上達できる」。英国BBC放送などの海外メディアから「使える英語」を拾うのが得意。教科書では学べないリアルな英語のおもしろさを伝えている。
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