ネットで誹謗中傷をしている「極端な人たち」とは誰なのか

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「超極端な人」が執拗に投稿

   こうしたことから、実際に「炎上」を引き起こしている「極端な人」はごく少数だ。

   2014年と16年の調査を分析すると、炎上1件あたりに参加している人は、ネットユーザーの0.0015%。具体的には7万人に1人ほどの割合だ。全国のネットユーザー数からみると、7万人に1人という割合は、およそ1000人が炎上1件に言及しているといえる。

   過去の炎上事件のツイッター分析でも、この割合は裏付けられたという。たとえば、自殺という痛ましい事件に発展したプロレスラーの木村花さんの事件でも、木村さんのアカウントにきたリプライは1日最大でも400件未満。誹謗中傷に限るとさらに少なかった。

   また、著者がNHKとともにツイートを分析すると、木村さんに10回以上のリプライを送っている人は、投稿者の中で1.3%だったのに対し、投稿数では14.7%を占めていた。ごく少数の「極端な人」の中の、さらにごく少数の「超極端な人」が執拗な投稿をし、どこまでも追い詰めようとしていることがみてとれる。

   通常の「極端な人」であれば、せいぜい1、2回投稿して終わりだろう。「超極端な人」が大量の攻撃をしているのが、いま問題となっているネット誹謗中傷の図式といえる。あるライターが提訴した事例では、男は、数百のアカウントを作成し、そのアカウントを駆使して次から次へとライターへの誹謗中傷やデマ流布を繰り返していた。

   著者は本書について、「極端な人」がいる社会で生きにくいと感じている人や、「自分も極端な人になるかも」と心配している人に向けたものであり、本書のデータ解析と事例でネット社会の実態を知ってもらい、何らかの答えを出せる参考にしてほしいと述べている。

「正義を振りかざす『極端な人』の正体」
山口真一著
光文社
税別760円

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