米大統領選は民主党のジョー・バイデン氏が次期大統領に決したが、その後の米ドル相場は大きく揺れている。
いよいよ最終局面を迎えたFX大学対抗戦だが、このところ定番のドル円で勝ち星を上げている早稲田大学は、「最終週もドル円で勝負しようかな」と宣言。堅実な取引で利益を積み上げてきた明治大学は、今週(2020年11月9日週)も手堅く、「ポジションを多少追加する」にとどめた。慶応義塾大学と専修大学は、取引を見送り。ラストスパートに賭ける。
対抗戦の最終週は「ドル円勝負」を宣言!(早稲田大学)
前週は米大統領選の流れで、強いドル売りの1週間だったが、今週(11月9日週)は逆転の相場が見られた。なんと言っても月曜日(9日)に発表された米ファイザーと独ビオンテックによる新型コロナウイルスのワクチンの発表である。開発中のワクチンが90%以上の人の感染を防ぐことがわかったとのことで、株式だけでなく為替相場も大きく動いた。
上のチャートはドル円の5分足チャートだが、月曜日に大きく上昇していることがわかる。これは紛れもなくワクチンのニュースによる上昇。今までは米大統領選のリスクを考えた円買いだったのが、円売りに転じたという流れである。
自分は今回、この上昇で利益を取れているのだが、恥ずかしいことにこのワクチン発表のおかげで偶然取れた利益である。
上の図の左側の赤丸でエントリーしたのだが、そこでエントリーした理由は、前週末に危惧していた窓をつけるほどの値動きがまったくないうえに、トランプ氏が抗議を続けているとのことで逆転のドル買いが起きるかなと予想したからである。
結果、根拠は的外れだったが、上昇してくれたため、良い場所を見つけて右側の赤丸で決済した。ここの決済した単純に天井をついて利益確定の下落が始まったと予想したからである。一たん利益を確定し、その後どう動くか様子を見ることにした。
この取引の自分の根拠は米大統領選にあったため、リスクの大きさから200通貨にとどめておいた。そのため、1ドル=103.4755でエントリーし、1ドル=105.1127円で決済。327円の利益を得た。
結果160pips(1円60銭)も取れたわけで、もちろん後から見ればもっと買っておけばよかったと思うわけだが、今回は自分の予想とは違う根拠での勝ちだったので、ラッキーウィンということで次に切り替えて行こうと思う。
来週、FX大学対抗戦の最終週の作戦だが、ここにきて定番のドル円で勝ち星を上げてきているので、最終週もドル円で勝負しようかなと思う。
上のチャートの横線の中でレンジ相場を形成した前週だが、最終的にこのレンジを下抜けた状態で週末を迎えた。このまま大きな流れの下降トレンドが続くのか、月曜日の大陽線がトレンド転換を起こすきっかけとなるのかまだわからないので、来週は水木金あたりに取引したいと思う。
◆ 児山将のワンポイントアドバイス
ファイザーのワクチン発表の流れに乗ったナイストレードです。この発表には世界中の投資家が驚き、米ニューヨーク株式市場のダウ平均株価は一時1600ドルを超えるほどの上昇。航空、旅行株も急騰し、これまでの流れの逆回転が発生しました。その後は、軟調な展開となり元の相場に戻りました。
これは、ワクチンが世の中に広まるには1年ほどの時間を要するためです。投資家もそのことを理解しており、短期間では買いに転じるものの、直近数か月間の状況を変えることはない材料であるため、数日後には売りに転じました。航空株などもすぐに売られ始めたため、ドル円も元のバイデントレード(ドル売り)に回帰したのだと考えられます。
前週からの損益 プラス327円
11月13日現在 1万4478円