2024年 3月 19日 (火)

「有名企業正社員じゃないとイヤ」家計が苦しいのに働かない妻に悩む夫 どっちがどうなの? 賛否大激論!(2)

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「家計が苦しいのにプライドが高くて、パートなんかしたくないという妻にどうしたら働いてもらえるでしょうか?」

   こんな40歳男性の投稿が多くの女性の同情と怒りを誘っている。

   男性の妻は、元有名企業の総合職。小学校の子供が2人おり、上の子の中学受験で塾代などにお金がかかるのに、妻は、

「有名な会社の正社員じゃないと働かない」

という気持ちが強いらしいのだ。

「何様のつもり。そんな奥さん、離婚しちゃなさい!」

という声まで起こっているが、その一方で、

「私も同じだった。奥さんの悩みがよくわかる」

という共感の声もある。専門家に聞いた。

  • 子どもが中学受験するまでは…
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自分の市場価値を落としたくないという計算では

   J-CASTニュース会社ウォッチ編集部では、女性の働き方に詳しい、主婦に特化した就労支援サービスを展開するビースタイルグループの調査機関「しゅふJOB総研」の川上敬太郎所長に、今回の「プライドの高い妻に働いてほしいが...」という投稿をめぐる話題について意見を求めた。

――今回の投稿と回答者たちの意見を読んで、率直にどのような感想を持ちましたか。

川上敬太郎さん「家計を考えて妻に働いてほしいと思う投稿者さんの気持ちもわかる気がします。ただ、投稿者さんはどこまで妻の本音を理解しているのかが気になりました。『パートなんかしたくないというプライドがある』『有名企業の正社員という条件でしか働かないつもり』という2点が事実なのか憶測にすぎないのかで、投稿者さん自身がとるべき行動が大きく変わってくるように思います」

――今回のテーマに関係のある「専業主婦の働く意欲、あるいは環境」に関して調査をしたことがありますか?

川上さん「毎年一年を振り返るタイミングで、仕事と家庭の両立を希望する働く主婦層に、女性が働きやすくなった実感の有無を質問しています。2020年の調査『2020年、女性は働きやすくなったか?』では、74.8%の人が実感は『ない』と回答しました。残念ながらここ数年、働きやすくなっていないと回答する人の比率がじわじわと上昇しているのが現状です。
特に昨年(2020年)は、新型コロナウイルスの影響によって非正規で働く女性の多くが仕事を奪われました。今まで以上に働きづらい現状が続いています」

――あくまで夫(投稿者)の見方ですが、妻の「有名企業の正社員でなければ働かない」いう考えについてはどう思いますか? この考え方に対して多くの女性たちが「離婚をちらつかせたら」とまで怒りを募らせています。

川上さん「本当に妻のプライドが原因だとしたら、妻はもっと柔軟な考え方をしてもよいのではないかと思います。夫が必死になって家計のために働いているのに、自分はプライドを盾に働こうとしない、と非難の声が上がってしまうのも致し方ない面があると思います。
ただその前に、本当に妻の本音なのかどうかの検証が必要です。また、本音だとしても有名企業にこだわる理由は何なのか。本当にプライドだけで主張しているのか。有名企業で働いていた自分の市場価値を落としたくないという意味であって、家計のために自身の給与単価を少しでも高くすべきだという考えがあるのかもしれません。正社員を希望しているのも、一度パートで働いてしまうと自身に支払われる給与相場が下がってしまうと思い込んでいるのかもしれません。
投稿者さん自身が、妻の真意を誤解している可能性もあります。妻が実際にそのように発言したのだとしても、その真意は何なのか今一度しっかりと耳を傾けてみてはどうかと思います」
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