今週(2021年6月28日週)のビットコイン相場は、あまり大きな値動きがなかった。そうしたなか、手堅く利益を確保したのが職業能力開発総合大学校のさっちん。「私としては予想しやすくて取引しやすい状況にあります」と話す。レンジ相場で、「大きい利益にはなりませんが、確実な取引を目指していきたい」と、まずは先週の「負け」を取り戻す。一方、同志社大学のしがないトレーダーさんはレンジ相場のビットコインに、動かず。「方向性が確かになるまで見守りたい」と、ガマンが続く。イーサリアム(ETH)に投資している明治大学の城正人さんは、一時、1ITH=2300ドルまで上昇したことで、その動向を注視したが上昇トレンドが強くないと判断。そのまま保有した。NFT関連がひそかにアツい!(明治大学城正人さん)◆今週の値動きのまとめ先週の記事の見立てどおり、イーサリアム(ETH)の価格推移はSQ(株式指数取引等の最終的な決済期日で決済するための清算価格・指数)を経て上昇に転じ、一たん1ETH=2300ドル近くまで上昇することもありました。しかし、そのトレンドはあまり強いものでなく2100~2200ドル台のレンジ相場で推移しています。想定していたよりも弱い値動きを見せているとはいえ、ある程度有利なポイントで投資を始めていますから、ポジションは現状維持で継続しようと思います。◆今週のニュース今週の注目ニュースは、仮想通貨取引所のコインチェックがPLT(パレットトークン)のIEO(InitialExchangeOffering)を開始したというニュースです。パレットトークンとは、Hashpallet社が展開するNFTプラットフォーム「Pallet」の独自トークンです。用途としては新たにNFTをPallet上で発行する際の手数料の支払いなどがあげられます。Hashpallet社はPalletを「漫画やアニメ、スポーツ、音楽のための次世代ブロックチェーン」と銘打っており、PLT(パレットトークン)はNFT関連銘柄であるといえるでしょう。今回のIEOでは1PLTあたり4.05円(8%の手数料が必要)で2億3000万枚の販売を予定しており、合計9億3000万円の資金調達を見込んでいるそうです。総発行枚数は10億枚とのことですから、時価総額は40億5000万円ということになります。他のプロジェクトと比較すると調達金額は多くないため、市場の動向に直接影響を与えることは考えづらいですが、NFT関連銘柄に資金が流れる可能性もあるため動向を注視しようと思います。◆NFT市場がひそかに熱いNFT関連銘柄として以前ThetaやENJ、SANDなどを紹介しました。せっかくの機会なので、国内取引所で購入可能なENJ(エンジン)とPLT(パレットトークン)を比較しようと思ったのですが、今回はまとめきれそうにないので次回以降にします。そこで、今ひそかに盛り上がっているNFT関連銘柄をご紹介します。その名もAXS(AxieInfinity)です。Axieはここ1週間で2倍をこえる急騰を見せています。最近軟調に推移している暗号通貨市場全体の値動きと比較するとかなり強気な値動きをしているといえます。出典:coingeckoAxie Infinityとは、2018年にリリースされたイーサリアムのブロックチェーン上で動いている分散型アプリケーション(DApps)のことです。名前が同じなので混乱してしまいますが、暗号通貨のAxieInfinityはゲームのAxieInfinityの重要な方針などを投票することができる権利、つまりガバナンストークンです。ゲーム内容としてはアクシーと呼ばれる謎の生物を育成し、バトルさせるというもので、ゲームをしながらお金を稼ぐことができるとして注目を集めています。アクティブユーザーも順調に増加の一途をたどっており、今後注目のプロダクトのひとつです。◆まとめ今週は市場全体の値動きこそ地味でありましたが、NFT関連で興味深いニュースがいくつかありました。また、周りの暗号通貨が上昇していないときは密かに注目を集めている通貨を発見するチャンスだと考えます。国内の仮想通貨取引所は頻繁に売買する手法には向きませんから、今後中長期的に上昇していくかもしれない銘柄を精査して投資したいと思います。・取引なし・ポジション 0.035ETH(変更なし)・評価額(含み益)8542円+現金2755円◆児山将のワンポイントアドバイスコインチェックがPLTの販売は、開始からわずか6分で調達目標金額の9億3150万円を突破したそうです。国内初のIEOということで上昇する可能性はかなり高いと期待されていることが分かる結果となりました。なお手数料はおよそ7%となっていることから、コインチェックはPLTの販売で6000万円以上の収益をあげると考えられます。国内でのIEOは年内も複数控えていることから、低迷が続く国内仮想通貨業界のカンフル剤となりそうです。AxieInfinityのゲーム、おもしろそうですね!前週からの損益 プラス937円7月2日現在 1万1297円明治大学城正人(じょうまさと)経営学部2年。明治大学投資サークルBreakouts!に所属。暗号資産が今後の社会に与える影響に魅力を感じ手当たりしだい勉強中。これまで暗号資産のトレード経験はほぼなくETH(イーサリアム)ガチホを続けてきました。ポテンシャル、技術の面を中心にそれぞれの通貨の特徴を見極めて投資していきたいと思います。ビットコイン、レンジ相場でコツコツ(職業大学校さっちん)みなさん、おはようございます。さっちんです。さて今回、暗号資産の取引結果は合計で272円の利益となりました。先週のミスを取り戻していけるよう、再びスタートを切りました!7月3日、ビットコイン(BTC)を1BTC=373万2999円の時に9706円分を購入しました。保持を考えていましたが、価格が急騰。これまでの経験から、一時的な急騰は下落を招くので、3日の1BTC=383万8000円の時点ですべて売却。9978円になりました。相場の大きな変化はありませんが、私としては予想しやすくて取引しやすい状況にあります。下振れはあるものの、おおよそ1BTC=370万円から390万円の間を推移しているので、大きい利益にはなりませんが確実な取引を目指していきたいです。それから大きく外れた場合は様子見をすることにします。ところで、独立行政法人国民生活センターの報告によると、昨今情報商材や暗号資産のトラブル10代から20代の若者の間で増えています。2020年にみる情報商材に関する相談件数は6556件数中46%、暗号資産の相談件数は2894件中25%が10代から20代の割合です。多くの若者が投資などに目を向けるようになってくるのはいいのですが、それを利用しようとする人にはくれぐれもご注意ください。確実に儲かる投資などはありません!学生ローンで投資をするなどは考えないでください。将来返すお金は少ないほうが良いに決まっています。リスクを取れることは素晴らしいですが、本当にリスクを取るなら本や資格などのほうが将来のリターンは大きいものになるでしょう。ボランティアで一緒に活動している会社の社長が仰っていた言葉があります。「1000万円以上貯金したらそれ以上のお金は投資に回しても良い」なぜ1000万円なのですか?と聞いたら、「どんなことがあっても1000万円あればどうとでもなる。それ以降のお金は損してもあまり気にならないから」。シンプルな回答でしたが、お金に不安がある状態では正常な判断はできません。安心を1000万円で担保することで、より投資の成功確率を上げる合理的な考えになるほどと思いました。1000万円は現金である必要はないのだと思います。資産が総合的に1000万円あればいいと思うので、iDeCoやつみたてNISAなどで、給与などをコツコツ投資に回すのも賢い手段だと考えています。来年社会人になるので、どのようにお金を守っていくか、深く考える必要があるなと思いました。では、また来週!◆児山将のワンポイントアドバイス資産1000万円というのは、投資家としても一つのメドとなる金額ですよね。もし2020年10月までに100万円をイーサリアムに投資すれば、5月には1000万円になっているほど仮想通貨には投資妙味があります。ただ、自身や投資家の友人の経験では、資産が1000万円よりも年収を超えた時に投資行動や生活が大きく変わると感じています。身の丈に合った投資行動も大事ですし、まずは自身の資産を年収レベルまで投資や貯金で増やすことを目標にするのは良いと思います。そして、その金額の運用に慣れてから、徐々に運用資金を増やしていくほうが良いのではないでしょうか。前週からの損益 プラス272円7月2日現在 1万324円職業能力開発総合大学校さっちん職業能力開発総合大学校電気専攻4年。どうも、おはようございます。2020年度も参加させていただきました。今年度は、みなさんが朝からフフッて笑える取引を目指していきたいと思います。応援のほどよろしくお願いします。レンジ相場に慎重を期す(同志社大学しがないトレーダー)◆今週の気になったニュース米エンタープライズ決済大手NCRが仮想通貨投資企業NYDIGと連帯し、650の銀行の顧客に暗号通貨取引を提供していくと報じられた。これは、銀行や信用組合向けにビットコイン(BTC)や暗号通貨を買える仕組みを提供するという仕組みである。NCRとは、銀行やデジタルバンキングのシステム開発や、POSシステム、ATMなどの決済インフラを含むサービスを提供している企業である。この企業が、暗号通貨投資企業NYDIGという、暗号通貨を取り扱うためのシステムを提供している企業と連携するニュースである。注目されている部分は、NCRの顧客である650の銀行と信用組合が、このサービスを使うことで、すぐにでも暗号通貨の購入サービスなどを提供できる可能性が出てきている。このすべての顧客が取り扱った場合、2400万人に対してサービス提供ができる可能性が出ていることから、一般ユーザーを取り込む新しい窓口になるのではないかと考えられている。また、これは、日本の暗号通貨取引所の販売所のような仕組みを銀行の中に導入するようなことである。一般ユーザーからすると、暗号通貨の取引所の口座を開設せずとも、取引することができ、銀行内ですべてのサービスが完結する。NCRは、暗号通貨の取引の提供だけではなく、決済の領域も今後強化すれば、暗号通貨のトランザクション手数料を気にせずに決済できるのではないかと考えられている。◆今週の取引今週のビットコインは、そこまで大きな値動きはなかった。依然としてレンジ相場続きであるため、取引はしていない。取引を積極的にしている人もいるが、レンジ相場はあまり触るべきではないと考えている。なぜなら、方向性をなくしているからである。レンジ相場とは、買い圧力と売り圧力の衝突であるため、どっちに向くか想像がつかない。私が取引をしていないのに対して不満を持つ人がいるかもしれないが、私はレンジ相場で勝てるほどトレードがうまくないので、方向性が確かになるまで見守りたいと考える。◆児山将のワンポイントアドバイス良いニュースに着目しましたね。米国では、コインベースなどの交換業者はもちろん、ロビンフッドや決済企業キャッシュアップなどのアプリでのビットコインの購入がかなりの割合を占めています。そこへ、昨年10月にペイパルが参入し仮想通貨ブームが加速しました。さらに、エルサルバドルがビットコインを法定通貨にするサポートをした背景には、決済企業ストライプの後押しがあるとされています。いつでも、どこでも誰でも仮想通貨にアクセスできるインフラの整備は、今後の普及率の速度を早め、価格にもインパクトを与えます。今回のニュースは、銀行と信用組合にアプローチできることから、今までにないユーザーの取り込みが可能になるのではないでしょうか。前週からの損益 プラス・マイナスゼロ7月2日現在 1万円同志社大学しがないトレーダー同志社大学法学部2年。茶道部に入っており、趣味は読書と映画鑑賞。父親の影響もあり、幼いころから投資への関心が強く、2017年から暗号通貨市場に興味を持つ。夢は、積立投資で早期リタイヤし、やりたいことをして幸せに生きること。トレード自体は始めたばかりなので、初心者。半年間で暗号通貨を知り尽くすのが目標。暗号通貨◆大学対抗 1万円からはじめる暗号通貨バトルのルール・元本は1万円です。・投資する暗号通貨の選定は自由です。ただし、国内で購入できる暗号通貨に限ります。・レバレッジは、かけられません。・20%を超えて下げた場合は、強制的に取引を停止(ロスカット)します。・元本割れは1回まで。リベンジ(再投資)可能ですが、2度、資産(合計で2万円分)を失った場合は、その時点でリタイアとなります。・順位は、11月26日時点の運用損益で決めます。学生投資連合USIC「学生の金融リテラシー向上」を理念に全国26大学1000人以上で構成。企業団体・官公庁との勉強会の開催、IRコンテストの運営、金融情報誌「SPOCK」を発行する。http://usic2008.com/
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