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武骨なデザインに秘められた「隠しキャラ」

   ――つまり、G'zOneの愛好者は年配者が多いし、もともとアウトドアに使う人は山や海の厳しい環境の中では「話せればよい」と考えているからというわけですね。

中尾さん「今は携帯電話を2台持っている人が増えています。5G対応を求める方はそうしたスマホをもう1台持ち、山や海などの厳しい環境に行くときはG'zOneをお持ちいただきたいと考えています」

   ――アウトドアに特化して、「G'zOne」の再出発を図るという狙いですね。

中尾亮介さん「そのとおりです。『G'zOne TYPE-XX』は米国防総省の備品最新調達規格を通過しており、頑丈さには絶対の自信を持っていますが、今回、初めて『塩水噴霧』実験もクリアしました。これは海に落としても大丈夫ということです。
実際、あるテレビ局が『水槽の中に入れてみましょう』と、オプションでつくストラップをつけて落としたら、見事にプカプカ浮きました。端末にはついていませんが、ストラップには浮き袋機能がついているからです。
山や海のアウトドア用の機能としては、風の強い日や、雨や川の音が気になる時でも聞きやすい大音量スピーカー、各種センサーと連動したコンパス、気圧・高度、湿度、潮位計や日の出・日の入りの時刻表示などのアプリがついています。みなアウトドアでは必須の情報で、きっと大いに役立つでしょう」

   ――しかし、現代的なスマートフォンに比べると、デザインがゴツゴツして武骨な印象を受けます。若い世代に受け入れられるだろうか、という疑問の声も聞かれます。

中尾さん「20年前からG'zOneを長く愛用した人たちの期待に応えた形ですよ。40歳台以上の人がメインターゲットです。長年のファンからすると、カシオさんの腕時計『G-SHOCK』(ジーショック)の魅力的で懐かしいデザインに現代的な要素を取り入れました。
カシオさんで歴代のG'zOneのデザインを手がけたひとり一人に集まっていただき、『G'zOne TYPE-XX』のデザインに参加してもらいました。細部にまでこだわっております。 かつてのカシオさんの携帯電話には『カシオペンギン』(カシペン)という人気キャラクターがありました。今度の『G'zOne TYPE-XX』には『カシペン』が隠しキャラとして入っています。どこにいるか、探す楽しみもありますよ」

(福田和郎)

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