どうなる!? ロシア軍のウクライナ侵攻 強まるインフレ圧力、乱高下する株価(2月28日~3月4日)【株と為替 今週のねらい目】

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   ロシア軍によるウクライナへの全面侵攻で、株式市場が大きく揺れている。

   ロシアは石油や天然ガスなどのエネルギー資源や、小麦などの穀物の生産で世界トップクラス。ウクライナも「ヨーロッパの穀倉」といわれる穀物大国で、両国の戦争が長引けば、電気・ガスをはじめ、農作物やさまざまな食品・製品、物流価格にハネ返る。世界的な物価の上昇が懸念される。戦争のゆくえとインフレ圧力の強まりに、欧米の「出方」が注目される。

   どうなる!? 今週の株式・為替マーケット!

  • ロシア軍のウクライナ侵攻で、株式と外国為替のゆくえは......(写真は、ウクライナの街並み)
    ロシア軍のウクライナ侵攻で、株式と外国為替のゆくえは......(写真は、ウクライナの街並み)
  • ロシア軍のウクライナ侵攻で、株式と外国為替のゆくえは......(写真は、ウクライナの街並み)

東京株式市場 米国の利上げにどう影響?

日経平均株価予想レンジ:2万5700円~2万6800円

2022年2月25日(金) 終値 2万6476円50銭

   今週の東京株式市場の日経平均株価は、ウクライナ情勢を巡り神経質な展開か。

   前週の日経平均株価は、ロシア軍がウクライナに全面侵攻したことで、大幅続落した。ただ、週末にはロシアとウクライナの停戦交渉に対する期待感が高まり、大幅反発した。

   今週の日経平均株価は、引き続きウクライナ情勢を巡り、神経質な展開となりそうだ。株式市場ではロシアとウクライナの停戦交渉に対する期待感の高まりで、相場の戻りを見込む向きが多いようだが、楽観視できる状況ではない。

   世界経済面への影響は今後本格的なるため、相場が一時的に戻ったとしても、基本的には下落リスクのほうが強いだろう。

   注目されるのは、米国の金融政策。ロシアのウクライナ侵攻による地政学リスクの高まりで、原油高が進むなど、インフレ圧力が強まっており、米国の利上げにどのような影響を与えるのか、米金融当局の動向が注目される。

東京外国為替市場 米ドルの上値重く

ドル・円予想レンジ:1ドル=114円50銭~116円50銭

2022年2月25日(金)終値 115円56銭

   今週の外国為替市場でドル円相場は、ドルの上値の重い展開か。

   前週のドル円相場は、ドルが乱高下した。ロシア軍によるウクライナ侵攻を受け、リスク回避のドル売りから、ドルは一時1ドル=114円台半ばまで下落した。しかし、週末にはロシアとウクライナの停戦交渉に対する期待感が高まり、株価が大幅反発したことを受けて、ドルは1ドル=115円台後半まで買い戻された。

   今週のドル円相場は、ドルの上値が重い展開か。ドル買い戻しの背景には、ロシアとウクライナの停戦交渉に対する期待感があるものの、それほど楽観視できる状況ではない。

   ウクライナ情勢次第では、ドルは再び下落する可能性がある。一方で、ロシアのウクライナ侵攻による地政学リスクの高まりで、原油高が進むなど、インフレ圧力が強まっており、米国の利上げ観測が強まっており、ドルの下支え要因となっている。米利上げ関連で動きが出るようであれば、ドルは上昇圧力を強める可能性がありそうだ。

   経済指標は、国内では8日に1月の鉱工業生産指数と新築住宅着工戸数、3月1日には2月の新車販売台数、2日に10~12月期の法人企業統計、4日に1月の完全失業率と有効求人倍率などが予定されている。

   海外では、8日に世界最大級のモバイル端末見本市「モバイル・ワールド・コングレス」(~3月3日)、3月1日に中国の2月の製造業PMI、米国の2月のISM製造業景気指数、バイデン米大統領の一般教書演説、G7財務相・中央銀行総裁会議、2日に米国の2月のADP雇用統計、米地区連銀経済報告(ベージュブック)、3日に米国の2月のISM非製造業指数、4日に米国の2月の雇用統計などが予定されている。

(鷲尾香一)

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