2024年 4月 25日 (木)

投資と実家の役員報酬得る「主婦」の悩み「稼ぎは夫と同程度...夫も家事負担してほしい」 投稿が炎上、専門家の裁定は(2)

「投資の情報収集や資格の知識更新にも努力と労力が必要」

資格だって継続的な勉強が必要です(写真はイメージ)
資格だって継続的な勉強が必要です(写真はイメージ)

――なるほど。そういう議論が無意味なほど、妻が家事育児を担うことが当然視される風潮があるということですね。たしかに、投稿者が「家事育児を担うべき」という回答が目立ちます。その理由として「投稿者は稼ぎが夫と同じだ、というが、投資や役員報酬は不労所得的なものではないか」という見方です。

川上さん「もし仮に、夫婦間で収入の多いほうが、その分家事育児の担当は少なくなる、というルールにしたとしましょう。その場合、夫が年収900万円で妻が300万円だと、家事育児の担当比率は夫1:妻3です。しかしそれでは、夫婦の労働時間が同じくらいであったとしても、妻は夫の3倍家事育児に従事することになり、どんどん心身の疲労が蓄積していくことになるはずです。
では、労働時間が少ないほうが、より多く担当するのはどうでしょうか。収入差に応じて決めるよりは合理性があるように思います。でも、世の中には、家事育児が苦手な人も得意な人もいます。また、お子さんと遊ぶことは全く苦にならないとか、料理するのが好きだという人もいます。そういった得手不得手を無視して、一律に労働時間との対比で決めることが、必ずしも最適だとも言えないはずです。
また、投資や役員報酬が不労収入に見えたとしても、投資の情報収集や資格の知識の更新など、さまざまな準備が必要です。何にどれだけの工数がかかるのかは、外から見ているだけでは把握できません。どのように家事育児を担えば夫婦が互いに納得しあえるのかは、全家庭共通の正解があるわけではなく、ご夫婦の数だけ存在する最適解を見つける必要があるのだと思います」
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