2024年 5月 3日 (金)

「言われたこと」しかせず、気が利かない部下...どう育てる?【上司力を鍛えるケーススタディ CASE 12】(前川孝雄)

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なぜ、上司は「気が利かない部下」に悩むのか?

   部下は上司の指示通りにコピーを取りましたが、気が利かないと言われてしまいました。これでは士気も下がる一方ですね。この掛け違いは、どうすれば防げるのでしょうか?

   結論を先に言うと、部下には、「作業」ではなく「仕事」を任せることです。「?」と思った人も多いでしょうから、順を追って説明しましょう。

   私が営む会社が開講する「上司力(R)研修」を受講する上司の皆さんに、「チーム運営での悩みは何ですか?」と尋ねると、多くの方が部下に対する不満を口にします。

「部下が指示待ちで、自分から動かない」
「上司が頼んだことしかやろうとしない」
「自分の頭で考えて欲しいのに、判断はすべて上司に聞いてくる」

   などなど...。しかし、こうした悩みを語る上司のマネジメントの状況を詳しく聞くと、多くが部下に「仕事」を任せず「作業」ばかりをやらせているのです。

   上司が「これをやれ。あれをやれ」と指示するだけでは、部下はそのとおりにするしかありません。仕事の目的の理解や、効果的に行うための創意工夫の余地がないのです。

   結局、部下は上司の言うがままに「作業」を終えて上司に報告するしかありません。

   そこで上司に不服そうな顔をされると、もともと高くなかったモチベーションですら、さらに下がってしまう。反対に、気を利かせて指示以上のことをして、一度でも「余計なことをするな」「そんな指示したつもりはない」などと叱責されようものなら、「もう指示以外のことはやらない」と心を閉ざしてしまう...。

   上司と部下の間では、こうした負のサイクルが生じがちなのです。

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