2024年 5月 19日 (日)

中小企業のリスク意識、50%が「備えが不足していた」...サイバーリスクへの関心に高まり

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リスク対策、後手に...36.2%が「費用に余裕がないため」

   リスク別でみると、「勤務中や移動における損害賠償」(62.8%)や「製造物に関する損害賠償」(61.1%)、「自然災害」(56.4%)に対する損害保険への加入率は60%前後だった。

   その一方で、「従業員からの損害賠償請求」や「サイバーリスク」、「環境問題」、「情報の漏えい」などのリスクに対しては、損害保険への加入率は高くても20%程度で、損害保険による対策が定着していないことがうかがえる。

   「何らかのリスクを認識している」893人のうち、「特に対策・対処していない」との回答は、前年度の調査結果から9.1ポイント減って27.5%となった。

   「対策していない理由」を聞くと、「対策をする費用に余裕がないため」が36.2%で最多。次いで、「具体的な対策方法がわからないため(相談先がわからない)」の31.4%、「リスクによって生じる影響・損失がわからないため」の24.6%が続いた。【図3参照】

図3:対策していない理由、最も多いのは「対策をする費用に余裕がないため」の36.2%
図3:対策していない理由、最も多いのは「対策をする費用に余裕がないため」の36.2%

   近年、サイバー攻撃の巧妙化、悪質化が進んだことで、企業経営への脅威が高まっている。こうした「サイバーリスク」に対する経営課題としての関心度は、前年の調査結果から3.9ポイント増えて84.1%だった。「サイバー保険」の認知度も5.3ポイント増えて41.9%となり、サイバーリスクへの関心が高まっていることがわかった。

   「懸念するサイバーリスク」を聞くと、「データ漏えい」が18.5%と最も高く、「ランサムウェア攻撃(の増加)」の8.8%、「なりすまし攻撃(の増加)」の7.6%と続いた。半面、52.1%が「特になし」と答えた。

   なお、調査は2021年度に続いて2度目。損害保険契約の関係者(決定権あり、選定関与)で中小企業の経営者と従業員1030人を対象に、2022年9月8日~12日に実施。日本損害保険協会が2022年12月12日に発表した。

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