「家事手伝い」が存在した一昔前の価値観を感じる
J‐CASTニュース会社ウォッチ編集部では、非正規雇用に甘んじる結婚相手女性の将来に対する危機意識のなさを嘆く男性の投稿をめぐる論争について、働き方に詳しいワークスタイル研究家の川上敬太郎さんに意見を求めた。
――この投稿とさまざまな回答を読んで、率直にどのような感想を持ちましたか?
川上敬太郎さん「投稿者さんが『気遣いがとてもでき、家事や掃除も丁寧にでき、他人の幸せを考えられる優しい人』と書かれていることから、彼女がとても素敵な方であることが伝わってきます。それだけに、将来設計の見通しの甘さを感じてしまう点だけが目立つ形でクローズアップされてしまうのかもしれません。
一方で、投稿者さんが気にされている点は、人によってはたいして気にならないことでもあるのだと思います。そのあたりの見方や価値観が人それぞれであるだけに、回答者の方々の意見も賛否両論入り乱れている印象を受けます。
また、投稿者さんが悩まれている内容に時代の変化を感じました。一昔前の日本には『家事手伝い』や『家事見習い』という肩書きが存在していたように、学校を卒業した後、仕事に就かずにいる女性は決して珍しくありませんでした。その点、投稿者さんの彼女は仕事をしていて収入があります。しかし投稿者さんは、彼女の将来設計が甘いのではないかと感じています。一昔前の価値観とは、隔世の感があるように思いました」
今回の結婚をめぐる投稿について、川上さんのアドバイスも熱を帯びました――。<「性格いいけど、非正規、貯金ゼロ...正社員も断る。こんな女性と結婚して大丈夫?」男性の投稿が炎上...「バリキャリと結婚したら」「専業主婦志向では」と賛否...専門家に聞いた(2)>に続きます。
(福田和郎)