2024年 4月 25日 (木)

「ダイバーシティ推進企業は建前ですか?」リアリティショックに落胆する新入社員...どう話す?【上司力を鍛えるケーススタディ CASE22(後編)】(前川孝雄)

リアリティショックにフタをせず、共感的に受け止める

   新入社員のリアリティショックは、早ければ入社後すぐ、あるいは「5月病」などと言われる一息ついた時期に現れる場合もあるでしょう。また、仕事に慣れてくる2年目、3年目の節目の時期など、さまざまなケースが考えられます。

   上司はその兆候を察したら、傾聴の姿勢でショックの内容と本人の考えを丁寧に聴き取ることです。どのような点で違和感を持っているのか、相手が整理しきれていない気持ちまで、しっかり聴き取りましょう。

   ここで大切なことは、ギャップや違和感にフタをする方向で済ませようとせず、本人のショックの内容を共感的に受け止め、本人と同じ目線での理解に努めることです。

   上司にとって納得いかない内容であったり、本人から是非の回答を求められた場合には、「少し考えてみるので、一度預からせてほしい」と一呼吸置き、自分の宿題に残すことでもよいのです。性急に答えを出すことより、まず相互理解に努めることです。

   リアリティショックを一方的に「新入社員側の問題」「自分で乗り越えるべき課題」と決めつけないこと。組織と本人の双方にとっての課題である場合もあるととらえ、上司が橋渡し役として対話を続けていく姿勢を持つことです。

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