2024年 5月 20日 (月)

「今さら昭和おじさんに学ぶことなんて、あるんですか?」と公言する若手部下...どう育てる?【上司力を鍛えるケーススタディ CASE33(前編)】(前川孝雄)

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「人と情報に学ぶ力」に留意する

   CASEのやりとりは、ややディフォルメが過ぎたかもしれませんが、何が正解かわからないVUCAの時代ゆえに、ますます多世代間を含め立場や価値観の異なるメンバー間での対話や学び合いが大切ですね。

   連載前号(CASE32)では、「経験に学ぶ力」を取り上げました。今回はこれとも関連する「人と情報に学ぶ力」に着目します。

   まず「人に学ぶ」ことは、経験に学ぶ一環と捉えてよいでしょう。職場の内外を問わず経験の多くは、人と接する経験や人と共に行う経験です。上司や先輩の支援を受けながら協力して仕事を進めたり、お客様に対処したりするなど、日々の経験の多くは「人に学ぶ」ことでもあります。

   人との関係づくりの基本としては、伝わりやすい話し方や相手の話をしっかり聞く姿勢、傾聴力、適切な報連相などのコミュニケーション力が不可欠です。よって、これらを養うことがまず第一といえるでしょう。そのうえで、より成長するために、ぜひ「人に学ぶ力」を身に着け磨いてほしいものです。

   また、いかに「情報に学ぶ」かは、情報が溢れる今日こそ留意したい点です。こと若手世代はデジタルネイティブとして、インターネット検索での高い情報収集能力をもっています。生成AIが作る知恵の領域にも親和性があるでしょう。

   しかし、ネット上に溢れる膨大な情報の真偽を見極め、どのような情報源からいかに学ぶべきか見定めることは難しいものです。今日は、見たくない情報から遮断され、見たい情報しか見えなくなるフィルターバブルという状況に陥ることもあります。

   そこで、「情報に学ぶ」ことと「経験や人に学ぶ」ことを関連付け、若手社員が情報の偏りや視野狭窄に陥らないようアドバイスすることも必要になります。「情報に学ぶ力」についても理解・共有する支援を進めましょう。

   以下では、特に若手社員の育成を念頭に、「人に学ぶ力」を身に着けさせるうえでの支援のポイントを押さえていきましょう。

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