患者も医師も「後悔しない治療をともに考えて決める」
SDMでシェアするのは「情報」「目標」「責任」の3つだと話す。
医師が医学情報だけで治療法を選択するのではなく、患者を「生活者」ととらえ、価値観、大事にしていること、好きなこと、仕事や家族への思い、生活に対する希望などもふまえて話し合うと、選択される治療方法は違ってくるという。患者も医師も同じ目標を見すえ、責任は押しつけあわず、後悔しない治療をともに考えて決める――これがSDMである。
比較されることが多いインフォームドコンセントは、医療者が専門知識や経験で、「よいとされる治療方法」がわかっていて、それを医師が患者に対して、十分に説明して正しく理解して納得し同意するというものである。しかし、がんなどのように、さまざまな病状がある場合には、最適な治療法は患者によって違ってくるのでSDMが必要になってくるのだ。