水島広雄さん
2014/08/31 16:30
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「そごうのドン」102歳の大往生 水島広雄氏、波瀾万丈、百貨店の浮沈を体現
そごう(現そごう・西武)のトップに40年近く君臨し、巨大百貨店グループを築き上げた水島広雄氏が2014年7月28日、心不全のため死去した。102歳の大往生だった。高度成長、バブル経済の波に乗り、わずか3店舗だったそごうを、日本一の売上高を誇る百貨店グループに育て上げた。
その半面、バブル崩壊後は積極出店がたたって経営破たん。逮捕、有罪確定を経験するなど波瀾万丈の人生だった。
一時は世界に40店まで拡大
水島氏は1912年4月生まれ。1936年に中央大法学部を卒業し、日本興業銀行(現みずほ銀行)に入行した。銀行時代の1953年に「浮動担保の研究」という論文を発表して、法学博士号を取得。不動産だけでなく、企業の成長力や経営者も担保になるという理論で、のちの「企業担保法」法制化につなげたことでも知られる。