光市事件「死刑廃止と結びつけても共感えられない」

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   番組は26歳になった元少年(当時18歳)の不可解な証言をクローズアップ。山口県光市で母子を殺害した事件の広島高裁での差し戻し控訴審。

いまさらクロはシロにはならない

   元少年は強姦目的で母子を襲い、母親の弥生さんの首を絞めて殺害。泣き続けていた長女夕夏ちゃん(11か月)を床に叩きつけ絞殺した、とされてきた。残忍な犯行はもちろんだが、この裁判所のやりとりはアゼンとする異常な進行だった。

   「覚えておりません」――元少年はこれまでの1、2審判決の供述を一変する証言を繰り返した。

   「ドラえもんの存在を信じてなんとかしてくれると・・」「夕夏ちゃんの首を絞めたという認識はありません」「姦淫行為は母に心情を求める状態で、生き返って欲しいため」・・・バーチャルな世界の言動。ポイントとなる質問にはまったく答えなかった。つまり否認!

   「彼は驚いたことに否認したんですよ。それ以前に驚くのは裁判所でドラえもんの4次元ポケットだ、魔界転生の復活の儀式だのと話をしている。まったく信じられません」(みの)

   ここで弁護士の大沢考征がこの裁判の核心を明確に説明した。

   「弁護側が'元少年はまともな人間ではない'という論理を組み立てて否認に回った。ということは、弁護団が変わったからなんです」

   全国から死刑廃止を主張する弁護士がこの裁判に参加した。「死刑を回避しようとしているとぼくは見ています」(大沢)

   証拠物件にもなっている元少年が友人にあてた手紙がある。内容は「少年法では死刑にならない。自分は7年経ったら仮釈放になる」というものだ。

   「彼はいかに勉強しているかを示すものです。でもすべての証拠があるのに、いまさらクロはシロにはならない」そして大沢考征弁護士はいう。

   「いろんな考え方をする弁護士がいるのは否定しませんが、この裁判を死刑廃止の運動と結びつけるのは多くの人の共感は得られないとぼくは思う」

   18歳の少年が凶悪な殺人を犯して大手を振って釈放されるために証言を撤回した。その後押ししているのが死刑廃止を主張する弁護団。ワイドショーとしては見ごたえのある、迫力十分の切り口だった。

文   初代不良家 | 似顔絵 池田マコト
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