2018年 7月 23日 (月)

「レッスン!」
ダンスで不良生徒の心をつかめ!

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   荒れた学級の生徒たちを更正させる優れた教師の実話は映画になりやすい。日本でもアメリカでも、身近で暴れまわる生徒をどう導いていくかは、教師や両親ばかりでなく社会にとって、将来に関わる差し迫った重大な問題だからだ。7月18日のコラムでは作文で生徒たちの心を一つにした「フリーダム・ライターズ」を取り上げたが、本作「レッスン!」はダンスで生徒の心を掴んだラテン系の講師の実話だ。

(C)MMVI NEW LINE PRODUCTIONS,INC.ALL RIGHTS RESERVED.
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   社交ダンス教室を経営するダンサーのピエール・デュレイン(アントニオ・バンデラス)。ある日、ニューヨークのスラム街で路地裏に止めてある車を滅茶苦茶にしている高校生ロック(ロブ・ブラウン)を目撃する。ショックを受けたピエールは翌日ロックの高校に行き、「ダンスを通じて生徒たちを更生させたい」と校長(アルフレ・ウッダード)に申し出る。校長は「クズ」の子供たちにダンスで更正なんて無理だと思いながらも、ピエールを問題児が一番多いクラスの講師として迎え入れる。

   ピエールは、社交ダンスをバカにする生徒たちに毎日ダンス音楽を聞かせて興味を持たせようとするが乗って来ない。だがピエールが、セクシーなドレスを纏ったモーガン(カティア・ヴァーシラス)とタンゴを踊って見せた時、彼らの表情が変わった。リズムに乗って一体となった二人の華麗な舞いの美しさに魅了される生徒たち。

   笑えるのは、モーガンの美貌と衣装にあっけに取られた男子生徒たちが、踊りながら足を上げるモーガンのスカートの中身をのぞき見ようと一斉に走り寄るシーン。足を上げるたびにダダーっと男子生徒の動きが早くなる。それでも生徒たちが注目してくれただけで大進歩だ。やがてダンスのレッスンはタンゴばかりでなく、ワルツ、サルサ、メレンゲと広がるが、ヒップホップダンスが大好きな彼らの進歩は速い。

   ピエールはスーツにネクタイのキチッとした服装だ。一方、黒人、ヒスパニック、アジア系と有色人種の生徒たちはジーパン、Tシャツ、ジャージと思い思いの格好。後半のダンス・コンテストでのフォーマルな衣装との対比が印象的だ。

   実在のピエール・デュレインは「Shall we ダンス?」でも憧れの舞台として紹介された英国「ブラックプール」で4年連続優勝のダンスの鉄人。彼のドキュメンタリー番組を見て、プロデューサーは映画化を思いついたという。主役のアントニオ・バンデラスは「デスペラード」などラテン系のスター。ブロードウェイ・ミュージカル「9」で見せた歌唱力も、踊りの技術も凄い。車を壊した生徒ロックは「小説家を見つけたら」のロブ・ブラウン。監督はミュージックビデオでダンスや音楽を演出して来たリズ・フリードランダー。女流監督のデビュー作である。

恵介
オススメ度: ★★★☆☆
レッスン(TAKE THE LEAD)
2006年アメリカ映画、ギャガ配給、1時間57分、2007年7月14日公開
監督:リズ・フリードランダー
出演:アントニオ・バンデラス / ロブ・ブラウン
公式サイト:http://lesson.gyao.jp/
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