選挙に出たばっかりに……晒される谷亮子「隠しておきたかった『あの事この事』」

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   最近、週刊誌の売上げが底を打ち、やや右肩上がりになってきたことが、業界で話題になっている。なかでも現代が、2009年下期(7月~12月)だけで約10万部を伸ばしたのは「ギネスもの」といってもいいだろう。文春も5万部弱で、ポストが約3万部、新潮も2万部強増やしている。

   この部数増に、民主党への政権交代が貢献したことは間違いないが、いまではほとんどの週刊誌が鳩山政権にレッドカードを突きつけている。その鳩山政権凋落の最大の要因になっている普天間問題だが、今朝(5月20日)の朝日新聞が、鳩山首相を辞任に追い込む決定的な記事を1面に掲げた。

「日米両政府は、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設問題で、移設先を同県名護市辺野古周辺と明記した共同声明を取りまとめる方向で最終調整に入ったことがわかった。(中略)『最低でも県外』と訴えてきた鳩山首相の政治責任が厳しく問われることは必至で、県外移設を主張する社民党も強く反発すると見られる」

   結局、大山鳴動してネズミ一匹も出なかった。鳩山首相はどう言い逃れするのか、それとも潔く辞任するのか。決断の時が、もうそこまで来ている。

格好の餌食

   かたや、実質の最高権力者・小沢一郎幹事長は、検察の事情聴取にも余裕で応じ、参議院選挙で単独過半数を得るべく、次々と手を打っている。その最大の布石が、YAWARAちゃんこと谷亮子の擁立にあったことは間違いない。

   しかし、案の定、彼女の過去が週刊誌の格好の餌食になってしまった。現代は「谷亮子と小沢一郎 国民をなめきった立候補」、文春は「谷亮子 スポーツ選手だから報じられなかった『ウラの顔』」と、手厳しく非難している。

   現代は、小沢幹事長と谷亮子氏とは15年来の知己だとし、小沢氏が積極的なアプローチを始めたのは、ちょうど、東京の世田谷区にある自宅近くの土地取引を巡り、検察当局の捜査を受けて窮地に立たされていた、今年初めごろだという。谷氏はトヨタ自動車に勤めていたが、3月に辞表を出している。だが、ひと言も民主党から選挙に出馬するといってはいなかった。現代はトヨタサイドのこんな声も取り上げている。

「谷さんは最近、柔道の大会にも出ず、トヨタの広告塔にはなっていなかった。このため費用対効果の面から、こちらは契約金の減額を提示していたのですが、谷さんサイドはそれを『呑めない』と主張していました。何でも家族のためにおカネが必要だとか‥‥。とにかく資金的にかなり困っているようでした」(トヨタ自動車関係者)

   選挙にあたり、民主党からは、破格の資金が彼女に提供されるという。「小沢氏の肝煎り候補だし、選挙の支度金5000万円+αで、計1億円くらいが提供されるはず」(民主党選対関係者)だというから、他の候補から批判が出ることは間違いないだろう。

   また、当選してもロンドン・オリンピックで金を目指すと、「議員は片手間」発言したことにも非難が集中している。政治評論家の伊藤惇夫氏はこう言っている。

「嘆かわしいことに、現在の参院は、有名人の『養老院』のようになってしまっています。こうしたタレント候補が当選してしまうのかどうか。今度の選挙では、われわれ有権者の『民意』も試されることになります」

伯父の告白

   文春は、谷氏の伯父さんに当たる田村幸次氏(67)に記事の冒頭から、「彼女に、国会議員になる資格なんてありません」と言わせている。

   幸次氏は谷氏の父親の実兄で、父親の勝美氏が交通事故に介入して高額な報酬を要求する示談屋で生計を立てていて、やがて保険金詐欺に手を染めて逮捕されたことや、自分も裕福ではなかったのに、谷氏が柔道の試合で日本全国を遠征する費用が足りないため、高利貸しからカネを借りてまで助けていたと話す。

   そのカネも全額は返済されていない。いまだに、勝美氏からも谷亮子氏からも、謝罪がないこともあってか、10年以上前から絶縁状態だそうだ。5年前には、谷氏の兄が覚せい剤で逮捕され、田村家(谷氏の旧姓)から除籍されている。

   編集部は勝美氏にインタビューして、勝美氏の過去や親族から借りた保釈金350万円を返すのを渋ったことなどについて直撃している。そして、取材の最後に、勝美氏はこういった。

「変なことを書いたら、私はキツいよ。いや、ほんとに。紳士的に行きましょう」

   選挙に出馬すると、書かれたくない自分や身内の過去が、洗いざらい世間に晒されてしまうのは、可哀想な気がしないでもない。

   そんなことより、日本中のアイドルYAWARAちゃんが、参議院議員に相応しいかどうかだけ判断して投票すればいいのだが、有権者の一人として、記事を読みながら「うーん」と考え込んでしまうのだ。

   最後に、他のお薦め記事。野村克也監督の病名は「解離性大動脈瘤だった」とスクープした文春の「ノムさん『ウチのに殺されるわ‥』」。今年のサッカーWCの優勝国がわかる(?)現代の「お父さんのための『都市伝説』講座」。官房機密費をもらったジャーナリストは誰なのかを追いかけたポストの「なぜ大新聞・テレビは野中広務氏が暴露した『官房機密費』を追及できないのか」。大関・琴光喜が野球賭博をやっていて多額の借金をこしらえ、口止め料として1億円を払えと脅されているという新潮の「『大関琴光喜』が『口止め料1億円』と脅された!」

元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか

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