【感涙戦評】絶好機に連続三振 明徳義塾、興南エース島袋を攻略できず

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8/15 第2試合▽2回戦▽興南 8-2 明徳義塾
興|200 121 011|8
明|010 010 000|2

    春夏連覇を目指す興南にとって、試合巧者の明徳義塾は油断のできない相手だった。それだけにどんな戦いをするかに注目したが、攻めては先制点、追加点、そしてダメ押し点。投げてはエース島袋が力で押すと思えば、技でかわす。投打がかみ合い、理想的な展開で完勝といえた。

    興南の強さは中盤に見ることができた。4回2死から伊礼が左翼本塁打して挙げた1点は興南が自分のペースに引き戻すものだった。1点差に詰めより、3回には無得点ながら満塁と攻め込んできた明徳義塾にすれば、盛り上がりに水を差される失点といえた。興南の5回の2点はさらに相手をへこませる得点だった。この回から明徳義塾は投手に下手投げの山田を投入し、中堅手も守備のいい谷口を起用。思い切った選手交代はこれ以上の失点を防ぎ、追撃態勢をとった布陣である。その作戦をつぶす興南の攻撃だった。6回の1点も5回裏の1失点をすぐ取り戻すもので、ここで明徳義塾に引導を渡したといっていい。

島袋は緩急をつけた余裕のピッチング

    打線の援護に島袋は余裕が出た。前半は速球主体だった投球を中盤から変化球を多投、緩急をつけた8分目の力でかわした。

    明徳義塾は持てる戦力を使い、策を講じ、すべて出し切っていた。そういう点では中身の濃い見ごたえのある戦いを見せてくれた。さすが伝統校だった。あえて敗因を挙げれば、2回の1点を返した後の1死一、二塁、3回の1死満塁に後続がいずれも連続三振に倒れたことである。島袋を攻略する絶好機を逃し、不安の興南に落ち着きを与えてしまった。

菅谷 齊


菅谷 齊(すがや・ひとし)プロフィール
1943年、東京生まれ。法政大学卒。法政二高硬式野球部時代に甲子園で夏春連覇(1960,61年)を経験。共同通信社ではプロ、アマ野球、大リーグを主に担当。84年のロサンゼルス五輪特派員。プロ野球記者クラブ、野球殿堂入り選考の代表幹事を務める。野球技術書など著書多数。現在、日本記者クラブ会員(会報委員会委員)。

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