チリ大統領「救出ドラマ便乗」抱擁16回でしっかり売り込み

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   司会の小倉智昭が「きのう(2010年10月14日)は、最後の33人目救出の直前で終わってしまって…」と口惜しそうに話し出した。番組としてはギリギリまでねばったのに、33人目が地上に現れたのは番組終了後1分足らず。なんとも不運というほかない。

   救出作業は22時間以上ぶっ通しだったから、取材する方も大変だったはず。現地の岸本哲也レポーターの顔にも疲れが感じられたが、 それ以上に小倉が注目したのがピニェラ大統領だ。カプセルから出てくる作業員ひとり1人と抱き合っていた。小倉は「ずーっといるよね」と言う。

   大村正樹アナがビデオをチェックした集計を見せた。1人目、2人目、3人目と5人目から10人目まではいない。現地時間の午前4時から4時間ほど。さらに、13人目、14人目が抜け、夫人が代役をする場面もあり、20人目あたりはボリビア大統領と会談していたとかで、結局、立ち会ったのは16回、夫人が4回だった。

   小倉「なんでオレの時は大統領いないんだ! なんて」(笑い)

   大統領も不眠不休に近かったわけだ。この日も病院を訪れ「大統領チームとサッ カーの試合をしよう」などとしっかり売り込み。おかげで政権の支持率は相当上がるだろうとの見通しだそうだ。

後先考えずに蓋を開けるべからず

   それにしても多くのドラマがあった。アフガニスタンの井戸掘り現場から呼ばれて穴を掘ったアメリカ人技師、救出カプセルを作った技術、救出に地下へ降りた6人のレス キュー隊員たち……。大統領が「チリ国民が君たちと共にある」と送り出した最初のレスキュー隊員マヌエ ル・ゴンサレスさんは、脱出は最後になった。その映像がよかった。人影のないところへカプセルが到着。地上から「カメラへの挨拶を忘れるなよ」というのに応えて、手を振りおじぎをしてカプセルに乗り込んだ。

オレの時はいなかったなんて…

   彼が地上に戻って、救出口に蓋がされたが、そこにはこう書かれていた。

「後先考えずに蓋を開けるべからず」

   これには参った。だれが書いたものか。日本人にはないセンスだ。

   森田信男・早大教授が技術的な解説をした。驚いたのは、穴を掘っているときの水や削りくずは全部下に落ちるのだという。それらを下の作業員たちが、コンベアを使ったりして片付けていたわけだ。教授は「この事件でわれわれも元気をもらった」と話した。

   番組はもう一度、全員の救出の映像を流した。これが不運だった「とくダネ」の締めくくりというわけか。「何回見ても泣けちゃうね」(小倉)

文   ヤンヤン | 似顔絵 池田マコト
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