「向精神薬」密売ネット入手で中毒患者増えている!

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「おはようございます」

   北海道厚生局の職員がアパートとおぼしき1室を訪ねる。

「令状が出ています」
「何の令状? なんだ、ガサか」

   布団に寝ころがっている太った女。2匹の犬が心配そうに見守る。麻薬及び向精神薬取締法違反の容疑だ。「スッキリ!!」は心の病を治療する「『向精神薬』密売の摘発例を報告した。

   部屋の中から薬が大量に出てきた。係官が「薬屋さんができるほどだね。どうしたの」と聞く。女は「捨てられなかったから」と答えた。さらに追及すると、「ネットに出して売っていた。遊ぶ金が欲しかった」と認めた。その場で現行犯逮捕。母親が脇から「大丈夫?」と心配そうだ。30代のその女は「大丈夫、大丈夫、3食昼寝付きだから」とあっけらかんとしたものである。

   女は少なくとも5か所の診療施設で処方を受け、そのまま飲まないで密売目的で貯めていたのだ。部屋には全部で70種400錠あった。携帯電話のサイトには薬の売買のやり取りが残っていて、銀行口座には2005年から2010年5月まで計約250万円の入金が記録されていた。

医師より口コミ信用

   向精神薬は「中枢神経に働いて精神機能に影響し、睡眠薬、抗不安剤、抗うつ剤など、心の病の治療に使用される薬」とされる。しかし、必要以上に服用すると、昏睡状態に陥ったり、最悪の場合は命を落としたりするなど、心身に深刻な影響を引き起こす恐れがある。医師の処方なしに販売するのは違法だ。

   しかし、このように、複数の診療施設から大量に向精神薬を入手し、インターネットなどを通じて売りさばくケースが後を絶たない。救命救急センターには急性医薬品中毒で運び込まれる患者が増えているという。社会不安やストレスから逃避したいと抗不安薬、睡眠薬、睡眠導入剤などに手軽に頼る結果、依存に陥りやすいと専門家は注意を呼び掛ける。

   コメンテーターの香山リカは精神科医の立場から、「医師が処方する普通の量で依存になったりはしない。医師より口コミを信用したり、もっと飲めばもっと効くと思ったり、医者に行くのが面倒でネットで買う人もいる。医師とよく話をすることが大切」という。

   身近な薬が健康被害ばかりか、犯罪にも結び付く。不安な時代の落とし穴だ。

文   一ツ石
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