2024年 4月 18日 (木)

舞鶴・女高生殺し「逆転無罪」警察は真犯人捜査を再開するのか!?

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   2008年に京都府舞鶴市で起きた女子高生殺害事件の控訴審で、大阪高裁はきのう12日(2012年12月)、一審の無期懲役から一転して無罪を言い渡した。無罪を主張してきた中勝美被告(64)は「ありがとうございます」と涙を流した。

   08年5月に高1の小杉美穂さん(当時15)が市内の小川の淵で遺体で見つかった。頭などをなぐられたことによる失血死だったが、 捜査は防犯カメラや携帯の画像だけという手掛かりに乏しいものだった。

検察側のあやふや証拠ことごとく退けた大阪高裁

   小杉さんは母親と2人暮らしで、事件前夜の午後10時にパジャマ姿を母親が確認しているが、その後、11時から翌午前2時にかけて自宅近辺の複数の防犯カメラに姿が写っていた。また、携帯の通話や撮影画像である程度の足取りと時間はたどれたが、午前2時の監視カメラには自転車を押す男性と一緒の姿があった。中被告が逮捕・起訴となったのは、この映像の男に似ていたのと目撃証言。また、犯人しか知りえない事実の供述があった。これを根拠に京都地裁は無期懲役の判決を出したが、中被告はその場で「裁判長、私は無罪です」 と訴え、死刑を求める検察ともども控訴した。

   大阪高裁はこの日の判決文で、目撃証言が変遷していて「信用できない」とした。犯人だけが知るという内容も、「検察の示唆・誘導の可能性」があると退け、「明らかな事実誤認がある」と逆転無罪となった。中被告は「判決には深く 感謝している。検察は私の無罪を確定させてほしい」との談話を出したが、美穂さんの母親は「悔しくて納得できない」と涙を流す。

   司会の加藤浩次「無罪判決になったポイントはどこなんですか」

   リポーターの阿部祐二がくわしく説明したが、弁護士の本村健太郎は「1審で無罪になるべき事例だったと思う。証拠がありませんからね」とにべもない。「防犯カメラの映像とあやふやな目撃証言だけ。『疑わしきは被告人の利益に』という刑事裁判の鉄則からいって、無罪になるべき事件」という。

刑事裁判上告は憲法違反と最高裁の判例違反に限定

   加藤「上告するにはあらたな証拠が必要となりますよね」

   本村「刑事裁判では、上告できるのは憲法違反と最高裁の判例違反に限られるから、よほどのことがないかぎり上告は難しい」

   キャスターのテリー伊藤「家族にしてみると、たまらない結果でしょうね」

   加藤「警察は再捜査することになるのでしょうか」

   本村「多分それはしないでしょう」

   加藤「それは普通に考えてもおかしいのでは?」

   本村「警察としては捜査は終了しているという考えだと思う」

   おおたわ史絵(医師)「心情としては納得できないが、捜査を続けるには新しい証拠が必要なのでしょうね」

   阿部「証拠を否定されたのでハードルは高くなったが、検察は検討を続けるといっています」

   どうもみんな「無罪判決」を正しいとは思っていないようだ。証拠が足らなかったくらいにしか思っていない。いったん「疑わしき」と見られると恐ろしいものだと思う。

文   ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト
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