2024年 4月 29日 (月)

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作家・渡辺淳一の苦言「橋下代表のような無知で身勝手な政治家なぜ生まれたのか」

   慰安婦発言で追い込まれた橋下徹大阪市長は5月27日(2013年)に「外国特派員協会」で会見をした。ニコニコ動画生中継を見ていたが、冒頭、神妙に沖縄の在米軍司令官にいった「風俗へいけ」発言を全面的に謝罪したためだろう、厳しい批判は出なかった。大戦中の慰安婦に対しても謝罪し、2度とこうしたことがあってはいけないといったが、河野談話にある、国家が関与して女性を強制的に慰安婦にしたというところは、今のところ明確な証拠はないから日韓双方での歴史的な検証が必要だと繰り返し述べた。

   だが、彼の発言の波紋は広がり続けている。予定していた訪米は中止になり、お膝元の市議会からは橋下市長の問責決議案が出され可決されそうである。橋下は可決された場合は、いったん辞職して出直し市長選を実施すると強がっているが、確実に少し前までの勢いは日に日に薄れていっている。

   各誌で取り扱っているが、ここでは週刊新潮の連載「あとの祭り」を書いている作家・渡辺淳一さんの言葉を紹介しよう。<「(中略)こういう非常識な政治家が生まれたのか。その根本原因はどこにあるのか。ここでもっとも問題になるのが、日本の学校が、太平洋戦争に負けた以降の戦後教育を、きちんとおこなってこなかったことである。

   なぜ、中国や朝鮮を侵略して、朝鮮を植民地にしたのか。そのうえで、これがアジア諸国に対して、いかなる横暴、略奪をくり返してきたのか。私はこの時期、子供ながら炭鉱町にいたので、いろいろきかされ、一部、それらしい情景を目撃している。

   さらにこれら日本軍の行為を批判し、抑圧しようとしたアメリカに、開戦の宣告もなく、卑劣な奇襲攻撃(真珠湾攻撃)をしかけたこと。

   こうして、太平洋戦争が始まった経緯などのほとんどは、学校では正確に教えられてこなかった。いや、教える気になれば、教えられたはずである。

   だが、それらは二十世紀初頭から敗戦にいたるまで、日本国が犯してきた屈辱的な部分である。それだけに、それらを日本の教師が子供たちに教えるには、あまりに辛く、悲しすぎた。

   かくして、日本の歴史のうち、古代の縄文、弥生などは熱心に教えるが、近代の明治、大正、昭和は曖昧に、ほとんど教えないのが常だった。

   これでは、橋下代表のような無知で身勝手な人が出てくるのも無理はない。とにかく日本人は近代日本のマイナスなるものには、すべて目を閉じ、蓋をしてきたことはまぎれもない事実である」>

   まさに橋下市長は「あとの祭り」である。

元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか

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