2024年 5月 7日 (火)

どっちに納得?日本経済バラ色の「週刊現代」か、値上げ地獄で庶民半殺しの「週刊ポスト」か

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「オリンピックの夢の跡」借金と失業だけが増えた開催国

   『ニューズウィーク日本版』はロンドンオリンピックを例にとりながら、バラ色の経済効果は期待すべきではないと書いている。<オリンピックを招致すると決めた時から、ロンドン大会の関係者は開催国がたどる運命を知っていた。大会後に残るのは、大幅な支出超過と空っぽの設備と観光客の微々たる増加。しかしそれまでの開催国と同じように、彼らも「今回は違う」と約束した。

   昨年夏の3週間。ロンドンはほぼ完璧なホスト役として世界の話題を独占した。しかし1年後の今、具体的にどのような効果が表れているというのか。

   失業率は依然として高く、店は閉じられたまま。影の内閣でロンドン相を務める労働党のサディク・カーンは、問題は大会直後から表面化したと語る。「政府とロンドン市長は、素晴らしい大会にふさわしいオリンピックの遺産を築けなかった」>

   他の開催地も同じようだという。<財政計画の無能ぶりにかけて76年のモントリオール大会の右に出る例はない。サイード・ビジネススクールの分析によると予算を796%も超過し、モントリオール市がようやく借金を払い終えたのは06年のことだ。

   04年のアテネ大会も似たようなものだ。開催につぎ込んだ120億ドルは、ギリシャ全体のGDPの約5%に相当。ギリシャ経済の崩壊に貢献し、オリンピック・パークは今や雑草と落書きに埋もれている>

   こういう例が枚挙に暇がないのに、安倍首相は五輪景気を当て込んで消費税を上げようとしている。増税分は当初、社会保障に全額使うといっていたではないか。それがいつの間にか成長戦略並びに事前防災に使うとねじ曲げられ、3%値上げ分の2%にあたる5兆円を支出しようとしているというのだから、何のための増税なのだろうか。首を傾げざるを得ない。

元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか

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