安倍内閣がやってる「年金でバクチ」負けっぱなしで赤字7兆8000億円
同じ文藝文春が、GPIF(年金積立金管理運用独立法人)が今年(2015年)の7~9月期の年金積立金の運用で約7兆8000億円もの損失を出したと発表したことを報じ、「あなたの年金があぶない」と書いている。だが、何度もいうが、このことは『週刊ポスト』がだいぶ前に報じているし、われわれの命綱の積み立てた年金を、安倍政権が強引にリスクの高い株へ投資する割合を引き上げたときから予想されていたことである。
GPIF側は10月以降は運用益が出ている、長期で見てほしいといっているが、株価は1万9000円台をウロウロするばかりで、3万円どころか2万円にも乗らない。中国経済の落ち込みは深刻さを増し、アメリカの中央銀行にあたるFRBが政策金利を引き上げるとみられている。円安も終焉に向かうという見方が多く、株価を押し上げる材料に乏しいのが現状である。
週刊文春でも書いているように、世界的に見ればGPIFのように基礎年金部分の1階と厚生年金部分の2階を両方運用している国は少なく、リスクを取る積極運用で知られるカナダやノルウェーも運用しているのは2階部分だけである。<「アメリカの社会保障年金制度の積立金は、政治的介入の懸念から株式や債券への投資は禁止され、すべて市場で売買できない国債で運用されています」(シグマ・キャピタルの田代秀敏チーフ・エコノミスト)>
安倍政権はこれまで僥倖に恵まれてボロが出なかっただけなのだ。安保法制関連法案の質疑、消費税増税決断または先送り、自身の病気の問題など不安材料は山ほどある。どれが吹き出しても政権にとっては命取りになる。