2024年 5月 5日 (日)

キャッチコピーから映画を想像せよ! TSUTAYAの新商法、全国に広がる

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   「敢えて見ない」という借方――がキャッチフレーズ。目隠しをした外国人らしい女性が手探りをしている風な写真のポスター。後に長々と続く能書きをすっ飛ばして売り場を見ると、一目瞭然。TSUTAYAが始めた新たなDVDの勧め方が、広がりつつあるという。

   陳列棚を見てみると、DVDケースは白地に黒で太字のゴシック文字が並ぶ。曰く「絶対に会いたくないランキング、ぶっちぎりの1位」「夫婦一緒に観てはいけないランキング1位」「子を持つ親、必見」「おじさんになっても大切なものは同じです」「絶望の中でも、何としても生きていくのだ」などなど。

写真、タイトルなしの「NOT ジャケ借」

   写真は一切なし。タイトル、キャスト、監督名もなし。キャッチコピーだけで映画を選ぶ。だから「NOT ジャケ借」というんだそうだ。むろん、お会計の時に、タイトルは教えてもらえるのだが......

   始めたのは、TSUTAYA馬事公苑店。担当の小野達也さんは、「新作目当てのお客さんがほとんどなので、旧作にもたくさん面白い作品があるんだよと知って欲しくて考えました」という。これで、旧作の稼働率は3割アップしたという。

   スタジオから「そーなんだ」「すごいね」の声。

   客に聞いてみると、「選ぶのに時間がない時にいいかな」(40代女性)、「度肝を抜かれた。借りて後悔はしていないです」(20代男性)などと、まあ大雑把。もともとが時間つぶしだからか。

   では、キャッチコピーはどの映画になるのか。例えば、「宇宙を救いたくなったら、とりあえずこれを」というやつ。岩本乃蒼が、「さあ加藤さん、この映画は何でしょうか」

   加藤浩次「『2001年宇宙の旅』でしょう」

   正解は、米のSF映画「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」(2016)。加藤が日本語の吹き替えをやっていた。「ああ、それか」

   今の一番人気が「全員フルボッコの最強パパ」。加藤は「ランボー」と言ったが、正解は「96時間」。元秘密工作員のパパが誘拐された娘を救出するという、フランスのアクション映画だ。

   このサービス開始は、昨年10月から。当初はあまり知られていなかったのだが、今月4日に店を訪れた客がツイッターで、「とんでもない企画にびっくり。ちょっと気になる」と呟いたのが、8万2000ものリツイートになって、一気に拡散。今や北海道から福岡まで、全国50店舗で展開しているという。

   馬事公苑店では目下53作品だが、今後作品数を増やすという。

   加藤「面白いね」

   ロバート・キャンベル「一回借りて面白ければ、リピートになる」

   つまりは、キャッチコピーにかかるわけだが、少し並べてみよう。どの映画かわかるかな?

「音楽の力で救われたくなったら見るべし」
「愛さえあれば人は幸せなのだ」
「まぶしすぎる青春を過ごしてない人へ」
「宇宙でも出来ない事はありません」
「駆け落ちしたい願望に応えます」
「裏切り、寝返り、裏切り、からの、寝返り」

   ......さらに見たい人はTSUTAYAへ。

文   ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト
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