「スポーツの未来がこうなりませんように」 小平奈緒、ライバル電撃引退に複雑
2018.08.29 18:14
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女子スピードスケートの小平奈緒が28日(2018年8月)ツイッターを更新し、電撃引退を発表したカロリナ・エルバノバ(チェコ)を惜しんだ。
エルバノバは、18年2月の平昌五輪女子500メートルで銅メダルを獲得。輝かしい成績を残していたが、8月27日のインスタグラムで引退を表明した。
投稿によれば、オランダで専門的なトレーニングを積むため、チェコ代表チームから出たことにより、同国スケート連盟や監督から個人攻撃を受けていたことが理由。そのほか、オランダ人と同様のポジションで強化を受けられなかったこと、金銭的な負担が大きかったことなども挙げている。
平昌五輪では「ライバル」として争ったエルバノバの引退表明を受け、自身もオランダでトレーニングを積んできた小平は28日、
「オランダにいた当時は色々あったけど、外国人2人で乗り越えてきた壁も多かった 道を切り拓くために、耐えなければならない事は確かにあった。だけど、こんな形でスケートを続けられないのは、本当に勿体ない...」
とツイート。
この投稿には、エルバノバ本人から「thank you Nao for your support !」とのコメントがあり、これに小平はオランダ語で「Trots op jouw」(あなたを誇りに思います)と返していた。さらに小平は、
「ナショナルチーム化が過度に促進されて、チームに属さない事で疎外されるような体制になったらこうなる選手が増えてしまう。結果を残さなければ生き残れないシビアな環境ではあるけれど、自ら選択し、望む環境でスポーツができる日本はまだ幸せ。スポーツの未来がこうなりませんように」
と危惧した。
その後、小平は29日に改めてツイッターを更新し、
「気分切り換えて日常に戻ります 今回の件は色々考えさせられましたが、一緒に考えようとしてくれた皆さんがいて嬉しかったです 互いの足の引っ張り合いではなく、互いに成長し合える環境が日本のスポーツに根付きますように」
と願いを込めてつづった。