2024年 4月 27日 (土)

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センバツ習志野「サイン盗み」そんなに目くじら立てることか?これも野球の楽しみのひとつ

   たいして盛り上がらなかった春の甲子園大会だが、東邦(愛知)が習志野(千葉)を6―0で下して、大会最多の5度目の優勝を果たした。それも平成元年(1989年)の61回大会以来30年ぶりで、東邦は平成最初と最後の優勝校となったのである。

   準優勝の習志野高校は別の意味で注目を集めていた。週刊新潮によれば、べスト8をかけて習志野は、強豪星稜と対戦して3対1で勝利をおさめた。その星稜の林監督が「習志野がサインを盗んでいる。証拠があると激怒した」と、翌日のスポーツ紙が報じたのだ。

   問題になったのは4回表の習志野の攻撃の時だった。1死2塁で、星稜の捕手が球審に、2塁ランナーの動きがおかしいと指摘した。その後、同点に追いつかれ、なおも2死満塁の場面で、今度は星稜の林監督が「セカンドランナー!!」と声を荒げた。

   これを受けて、審判4人が協議したが、2塁ランナーに「紛らわしい動きはしないように」と注意するだけで試合を続行したのである。怒りを抑えきれない林監督は、試合後に習志野の小林監督に猛抗議したという。

   私も高校時代に甲子園を目指した人間の一人だが、サインを盗むというのは、それほど悪いことなのだろうか。たしかに、走者やベースコーチが、捕手のサインを見て打者にコースを教えることは、現在は禁止されている。昔はプロ野球でも、外野席から捕手のサインを盗み見て、ベンチに教えているという疑惑が何度も指摘されたことがあった。

   だが、これも野球の楽しみの一つだし、サインがわかったから必ず打てるとは限らない。週刊新潮のいうように、高校野球が商業主義に走り過ぎる現在、高校生たちを虐待していると批判される過密スケジュールや、炎天下の試合などを再考するほうが先である。

元木 昌彦(もとき・まさひこ)
ジャーナリスト
1945年生まれ。講談社で『フライデー』『週刊現代』『Web現代』の編集長を歴任。講談社を定年後に市民メディア『オーマイニュース』編集長。現在は『インターネット報道協会』代表理事。上智大学、明治学院大学などでマスコミ論を講義。主な著書に『編集者の学校』(講談社編著)『週刊誌は死なず』(朝日新聞出版)『「週刊現代」編集長戦記』(イーストプレス)『現代の“見えざる手”』(人間の科学社新社)などがある。

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