2020年 10月 31日 (土)

新型コロナ「介護崩壊」 認知症がどんどん進む!デイサービスや施設休業で自宅引きこもり

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    全国の介護施設が新型コロナウイルスの感染拡大で深刻な状態にある。現在、400万人以上の高齢者が介護サービスを利用しているが、NHKが調べると、新型コロナウイルスの影響で、いま883件の事業所が休業に追い込まれていた。

   認知症の鈴木武二さん(90)が通っていた介護施設は、政府が緊急事態宣言を出した翌日にデイサービスの2週間休業を決めた。それまでは週5日のサービスを受け、施設で体を動かし、他の人たちと交流していたのだが、自室にこもるようになった。数日後、大声で叫ぶ、箸で食器をたたく、いっしょに暮らす娘のりかさん(60)に声を荒げるといった変化が現れた。

   りかさんは「デイサービスがまったくなくなったので、不安感が広がり、認知症が進んでしまうのではないかと心配」で、24時間、気が張りつめたままだという。ケアマネージャーに相談し、ヘルパーに自宅へ来てもらうようにしたが、それも1日30分が限度で、以前のリズムは取り戻せない。

   東京都内で暮らす角宗重さんは、感染を恐れてデイサービスに行かなくなった4日後、ベッドから立とうとして転倒、救急搬送されて4日間入院した。感染は不安だが、筋力をこれ以上弱らせてはと、再びデイサービスに通いだした。「デイサービスがなければダメだ」と今は思う。

介護業者も感染リスクや人手不足で運営困難

   介護サービスの事業者も限界を迎えつつある。大きな問題は感染リスクだ。人の体をふく、排せつ物を処理する、床ずれを防ぐなどのために体を動かすといった介護の仕事は、じかに接触するのを避けられない。なのに、消毒用アルコールやマスクが行政から支給されない。薬局の売り出しに職員が並ぶありさまで、「もうギリギリ」の状態という。

   「ケアサービスひかり」代表の牧野裕美さんは、「行政からは何度もアンケート調査はあっても、アルコールなどの物はとどかない」と実状を話す。国は都道府県に備蓄マスクの放出を要請したが、「自治体によって差がある」「介護は後回し」の声があがる。4月(2020年)には介護現場向けの感染予防マニュアルも作ったが、「消毒をこまめにする」「密集や間近の会話を避ける」と、ごく一般的な内容だ。消毒用アルコールが足りないところに消毒しろというのだから、現実離れもいいところだ。

   人手不足も深刻。「ケアサービスひかり」にはヘルパー16人が所属しているが、子供の休校などで10人しか活動できない。牧野さんは「デイサービスがなくなっても、私たちがいるから大丈夫と言ってあげたいが、言えません。いっしょに悩むことしかできない」という。

   東京都江東区の介護事業所は、デイサービスを5月から休止することを決めた。100人以上が入居する特別養護老人ホームを併設しており、感染やクラスター発生の恐れを考えたためだ。ヘルパーの自宅訪問でしのごうとしても、回数は増やせず、1回あたりを30分のばすのがやっとだそうだ。大阪市西成区も80人が通う介護事業所は、要望の強い入浴事業に絞ってサービスを続けることにした。

   東洋大学の高野龍昭准教授は「介護の受け皿そののもが危ない」という。介護報酬も実質的に切り下げられたところへ新型コロナウイルスが直撃した。一番弱い部分に一番しわ寄せがきた。牧野さんは「いつも後回しにされる。介護が崩壊したら、医療現場も崩壊します。もう少し目を向けていただきたい」と話す。現場は切実だ。

   ※クローズアップ現代+(2020年4月23日放送「新型コロナ"介護崩壊"を防げるか」)

文   あっちゃん
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