2020年 7月 10日 (金)

歌唱力と私生活がドラマに彩られたスターたちの、ヒット曲と人生の哀感。特攻隊の『攻』が『効』に間違っていたぞ
<ザ・偉人伝 江利チエミ 笠置シズ子 淡谷のり子>(BS朝日)

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    青森の大店・大五阿波屋の恵まれた娘だった淡谷のり子。大火で家をなくし、父親が出奔、母と妹と一緒に東京に来て、のり子は東洋音楽学校(現東京音楽大学)に入ったが、妹の眼病を治すために歌謡曲を歌いヌードモデルにもなる。笠置シズ子は新進作曲家の服部良一に見込まれてブギウギの大ヒット。絶頂期に吉本興業の御曹司で9歳年下の吉本穎右と同棲、穎右の子を産むが、彼はわが子を見ないまま25歳の若さで早世した。笠置は後に娘のために生きる。

   江利チエミ(久保智恵美)の父はミュージシャンで母は女優、音楽的な環境で育ち米軍キャンプで腕を磨く。ダレス国務長官が帰国する時、「上手い少女歌手のテネシー・ワルツのレコードを買った」と言いおいて発ったほどの発音の上手い娘だった。しかし、私生活は不幸の連続、異父姉の付き人に金も宝石も盗まれ、火事に遭い、多額の借金のために迷惑をかけると高倉健と別れ、45歳で没す。筆者が初めて知ったのは、東京藝大出身の音楽家・内藤法美に恋したこと。内藤法美は後に越路吹雪の夫になるハンサムだった。

   3人とも傑出したスターになったが、私生活はあまり幸せでなかった。共通しているのはこの頃の歌手は皆、素人と一線を画す歌唱力があり、歌の実力で勝負していることである。思い出を話す中村メイコや服部克久らの話もすこぶる興味深い。BSの醍醐味である。(放送2020年5月31日21時~)

   (黄蘭)

採点:1.5
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