2024年 4月 25日 (木)

新型コロナ「濃厚接触者」の「濃厚接触者」はどう過ごすべき?「あさイチ」スタッフ夫婦の実体験から対策をさぐる

   あさイチのスタッフから新型コロナウイルスの感染者が出たことを受けて、視聴者からはコロナ関連の意見や質問が続々と寄せられている。中でも「濃厚接触者」がどういう対応をすべきか、というものが多いという。

   保里小百合アナウンサー「あさイチのスタッフにも、感染者とは別に3人の濃厚接触者になった人がいます。その体験談をもとに皆さんと一緒に考えていきたいと思います」

   そもそも濃厚接触者とは、感染者の発症2日前以降に接触し、感染の可能性が高いと保健所が判断した人を指す。濃厚接触者は、感染者との接触後14日間は健康観察と不要不急の外出を控えること、保健所の指示に従うことが求められる。

   中川安奈アナウンサー「濃厚接触者に認定されることで直面するのが家庭内感染への不安です。30代の男性ディレクターの家族が自宅待機の2週間を振り返り、どう過ごしたか伝えてくれました」

洗い物や換気は1日10回以上

   濃厚接触者と認定された浅井ディレクターの妻は、夫が自宅待機をしていた2週間、自身も仕事を休み、できるだけ外出を控えていたという。

   感染している可能性を考え、浅井Dは常にマスクを着用。1LDKのマンションでは二人の生活スペースを完全に分けるのは難しく、浅井Dができるだけ食器や台所周りに触れないようにする対策を取った。妻が1日10回以上洗い物をし、こまめに除菌するようにした。

   妻「今までは1回お茶を飲んでも、おかわりは同じコップでやっていたけど、ここにもしかしたらウイルスがあるかもと思うと洗っておいた方がいいなって。1日中ずっと洗い物している」

   食事の際は2メートル以上離れ、衣類やタオルも何度も洗濯。部屋の換気も1日10回以上行った。どのくらいの頻度で洗濯や換気を行えば安全かがわからず、手探りの感染予防に追われる毎日が続いたという。

   妻「濃厚接触者の濃厚接触者は濃厚接触者じゃないって言われたけど、一応濃厚接触者のように過ごした。一番中途半端な立場で、本当にどうしたらいいのか悩んでいる方は多くいると思うし、私自身もすごく悩みました」

洗濯物は分けなくてOK、食洗機があれば是非使って

   二人の生活の様子を見て、医師で順天堂大学大学院の堀賢(さとし)教授は「濃厚接触者は感染者ではないので、もうちょっと楽にしても大丈夫です。濃厚接触者の発病が疑われるようになったときには、自分が夫の濃厚接触者になるので、そこから注意すればいいと思います」と話した。

   個々の感染予防策について堀さんは、「コップに付いたウイルスは中性洗剤で洗うだけで取れます。空気中にふわふわ漂うこともないので、1日に何度も洗う必要はありません。ただ洗っていない食器を元に戻さないようにはしていただきたいと思います。食中毒にも有効ですが、食洗機があれば熱湯消毒ができるので使用をおすすめします。洗濯や掃除の際は手にウイルスが付着し、気づかないうちに目、鼻、口に触れてしまうことがあるので、マスクなどを着けた方が感染リスクが低くなります。洗濯物は分けて洗わなくてもいいです。洗ってしまえばウイルスは不活化されます。気になるようであれば塩素系の漂白剤を入れて一緒に洗えばきれいになります」とアドバイスした。

   堀さんが勧める家庭内感染の予防法は、まず部屋が分けられる場合は分ける。

   堀さん「トイレやお風呂など、どうしても濃厚接触者と家族が共通して立ち入る場所でウイルスに汚染される可能性があるので、ここに立ち入る際は必ずマスクを着けて、部屋に戻るときに石けんでよく手を洗って目、鼻、口に触れないようにするのが重要です」

   部屋が分けられない場合は家族全員がマスクを着け、2メートル以上離れて生活するようにする。

   堀さん「小さなお子さんがいるなどで離れるのが難しい場合は、できれば大人がマスクをする。濃厚接触者以外の家族がどこかに避難するという方法もあります」

   家族全員1日2回は検温(食後30分は体温が上がるので避ける)し、タオルや体温計、食器などは濃厚接触者とその他の家族で同じものを使わない。少なくとも食事前、口や顔を触る前は意識して手洗いするようにし、鼻をかんだティッシュやマスクはビニール袋で密封して捨てるなど適切に処理する。

文   ピコ花子
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