2021年 10月 22日 (金)

医療最前線を追い詰めるコロナの現状 進む入院患者の高齢化、負担増える現場

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   新型コロナウイルス感染拡大する中、先月(2020年11月)、大阪市立十三市民病院で高齢のコロナ患者が亡くなった。遺体は専用の袋に二重に密封され、入院エリア外へ運ばれた。看取ったのは家族でなく病院スタッフだった。「ご家族全員に会っていただくことはできません。お1人、お顔を見ることはできるんですけど。これでいいのかって思います」という看護師たちが納棺までし、火葬場へ送り出した。

   新型コロナウイルスによる入院患者の高齢化が進む。70歳以上の入院患者は第1波の時は25・4%、第2波29・8%、第3波では56・3%(12月2日まで)。看護師たちは慣れない防護服を着て、ときには認知症対応もする。「繁忙度が1波、2波とは全然違う」という大きな負担だ。4月以降、この病院では風評被害への懸念や家庭の事情などで看護師12人と医師10人が辞めた。

   コロナウイルスで死亡する人の多くが高齢者だ。万一の場合には延命治療を望むかどうかの選択を迫られる。入院時に、万一の危険な状態になった際に高度医療を希望するかの選択を、中等症患者にも確認する病院がふえた。希望した患者は、悪化したら高度医療可能な施設へ転院する。

   大阪府大東市の介護老人保健施設「竜間之郷」は、11月から延命治療について説明文を配る。患者の搬入から半日や1日で決めなければならない状況に陥ることもあるためだ。患者の家族は「人工呼吸器を使いますか」「人工心肺装置はどうしますか」との問いに短時間では答えられない。あらかじめ伝えておく必要があるという。

人工呼吸器を装着するかの判断難しい

   症状により人工呼吸器を装着するかの判断から、すでに難しい。主に重症患者の治療を担う聖マリアンナ医科大学病院(神奈川県川崎市)は、コロナ用の17床中すでに12床がうまっている。人工呼吸器の挿管を望まない患者もおり、本人や家族の意思を聞きながらの治療が続く。いったん挿管すると長期間外せず、つけた患者には看護師4人が必要。これが人工心肺装置ECMOでは、最大10人必要となる。

   回復が見通せない患者に、台数が限られた装置をどこまで使うべきか、医療現場は厳しい判断を求められる。「絶対的基準はない」「医療機器も足りない中では生命の選択を相談しないといけない場合が出る」と、医師たちは深刻だ。

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