2021年 9月 29日 (水)

「呪われた東京五輪」 4人目の開会式演出者・佐々木宏がお粗末な"蔑視"ギャグで辞任 前任者MIKIKOをクーデターで追い出していた!

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   東京オリンピックの開会式は、渡辺直美をブタに見立てて、宇宙人家族が飼っているブタが空から降り立つという案はどうか。「オリンピッグ」。なんちゃってね(これは私の言葉)。

   三流のお笑い芸人でもやらないお粗末な"蔑視"ギャグを、開会式の演出を担うメンバーにLINEしたのは、広告業界で"天皇"といわれている元電通出身の佐々木宏という人間だというから呆れる。

   彼の仕事は、缶コーヒーBOSSの「宇宙人ジョーンズ」やソフトバンクの「白戸家」だそうだ。

   私は、作家の山口瞳がサントリーの前身寿屋の宣伝部にいた時に考えた「トリスを飲んでHawaiiへ行こう」というのが最高のキャッチコピーだと思っている。今の人には分からないだろうが、外国旅行など夢のまた夢だった時代、トリスという安ウイスキーを飲んだらハワイ旅行が当たるというのである。日本人がハワイに憧れるようになったのは、あのコピーのなせる業であった。

   それに比べると彼のは、CMが終わるとすぐに忘れられる程度のものだと、私は思う。

   少し前に森喜朗の女性蔑視発言があったばかりだが、時系列でいうと昨年の3月5日だから、こちらのほうが先である。

   もはや「呪われた東京五輪」というしかないが、最初、東京五輪の開会式の演出を任されたのは映画監督の山崎貴だった。山崎の提案が非現実的だとして、次に能楽師の野村萬斎を据えたが、「茶室が空を飛ぶ」という突拍子もないものばかりで降板。

   3人目は、ドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』の恋ダンンスを手掛けた演出振付師のMIKIKO。彼女は不眠不休で企画案をつくり2か月で完成させ、IOCから絶賛されたという。

   だが、彼女のチームの一人、電通社員の菅野薫が、デイリー新潮に「部下にパワハラをしている」と報じられ、懲戒処分になってしまった。サポート役を失ったMIKIKOの前に現れたのが、森喜朗をバックにした佐々木だった。

   MIKIKOが「ストーリー作りができる人材を紹介してほしい」と相談すると、ここぞとばかりに「自分がやる」といい出したというのである。そうして広告界の"天皇"が心血を注いでつくり上げたのが、冒頭の案だったのだ。

   MIKIKOは「女性目線かもしれませんが、理解できません」とLINEに投稿。男性メンバーからも「眩暈がするほどヤバい」と批判が出て、周囲に佐々木は「冗談だった」と弁解したようだ。だが、そこから佐々木のクーデターが始まったという。

   完成形に近づいていて、約500人の大所帯になっていたMIKIKOの案を無視して佐々木は、「一人で式典をイチから決めたい」といい出したというのである。

   だが、IOCからMIKIKO案のほうがいいといわれ続けたため、あろうことか彼女の案を了解も取らずに勝手に切り張りして企画をつくろうとしたそうだ。

   500人にも及ぶチームは放置されたままで、次の仕事を入れられない。MIKIKOは辞任を考えるが、それではチームの人間たちに申し訳が立たないと悩み、体調を崩してしまった。

   自分も右下肢機能を全廃した障害者パフォーマンスイベントの第一人者、栗栖良依に対しても、プレゼン直前に同席させるだけで、栗栖は「道具みたいに扱われ、責任ある仕事をさせてもらえない」と嘆いていたという。

   ついにMIKIKOは辞任を決意する。組織委の武藤敏郎事務総長に出した辞任届には、佐々木から企画案をもらったが、「その内容は、ライブ演出の実務からしても非合理的かつ非現実的で、(中略)到底納得できるものではありませんでした」と痛烈な批判の言葉が書かれていた。

   そこにまた、女性蔑視の元締めである森喜朗が、彼女にこういったという。「あなたが女性だったから、佐々木さんは相談できなかったのでは」。さらに事を荒立てるなとくぎを刺したそうだ。

   当然だが、式典の責任者がころころ変わることで、当初の予算から数十億円も膨らんでしまっている。その責任の一端が佐々木にあることは間違いない。

   佐々木は今日(3月18日)、辞意を表明したが、私にいわせれば「逃亡」したというべきである。佐々木は『創』(4月号)の広告クリエイタ―特集の中で、オリパラに関わっているが、オリンピック憲章が素晴らしいと語っている。

   この男、憲章の中に「オリンピック・ムーブメントの目的は、いかなる差別をも伴うことなく」とあるのを知らないようだ。万が一五輪が開催されても、差別と排除の精神ばかりが目立つことになるだろう。

NTTの澤田社長と会食していた武田総務大臣

   さて、やはりというべきだろう。予算委員会で「NTTの澤田社長と食事をしたことがあるか」と問われ、20数回も「国民の皆さんから疑念を招くような会食に応じることはない」と答えていた武田良太総務大臣だったが、内心の"動揺"は見え見えだった。

   文春は、不毛なやり取りに憤ったNTT関係者から情報が寄せられたというが、早くから掴んでいたと思う。武田総務相が冷や汗をかいてビクビクしている顔の前に、「実は」といって差し出したのが、昨年11月11日の澤田社長らとの会食の件だった。

   場所はパレスホテル東京の6階にある和食店「和田倉」。澤田と武田のほかに、NTTドコモ独立社外取締役の遠藤典子、それにJR東海の社長、会長を歴任した葛西敬之名誉会長もいたという。

   9月29日に澤田社長はドコモの完全子会社化を発表していた。会食の頃は、ドコモのTOB(株式公開買い付け)の真っ最中で、史上最大といわれる4.2兆円規模のTOBが完遂されたのは、この日から6日後だった。

   「そんな時期にNTTの事業計画を認可する総務大臣とNTTトップ、ドコモの社外取締役が会食していたとは絶対に知られたくなかったのだろう」(文春)

元木 昌彦(もとき・まさひこ)
ジャーナリスト
1945年生まれ。講談社で『フライデー』『週刊現代』『Web現代』の編集長を歴任。講談社を定年後に市民メディア『オーマイニュース』編集長。現在は『インターネット報道協会』代表理事。上智大学、明治学院大学などでマスコミ論を講義。主な著書に『編集者の学校』(講談社編著)『週刊誌は死なず』(朝日新聞出版)『「週刊現代」編集長戦記』(イーストプレス)『現代の“見えざる手”』(人間の科学社新社)などがある。

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