「総裁選挙に向けて、事態が目まぐるしく動き始めました」ときょう1日(2021年9月)の「あさチャン!」でMCの夏目三久が切り出したのは、自民党の話題だ。菅義偉首相は、早ければ来週前半にも自民党の役員人事と小幅な内閣改造を行い、今月中旬に衆議院を解散することも選択肢の1つとして検討しているのだという。
党総裁選との関係
今月29日に行われる自民党総裁選に立候補の意向を示している岸田文雄・前政調会長は、「自民党の改革」や「党役員の任期制限」を掲げている。5年以上にわたって幹事長として党の実験を握る二階俊博氏を意識したものとみられているが、こうしたなかで、菅首相は先手を打つ形で二階幹事長交代に動き出した。岸田氏の周辺からは「こんなやり方したって混乱するだけだ。正々堂々とやればいいのに」との声が上がっている。
番組では、二階幹事長の後任に注目した。TBS政治部の川西全デスクは「『中堅若手のフレッシュな方』を掲げている岸田さんに対抗するという意味で、若返りや女性がポイントになる」と指摘。野田聖子・幹事長代行、小泉進次郎・環境相、石破茂・元幹事長の名前を挙げた。「総裁選に出るか注目されている石破さんは、最近は菅さんを擁護する発言を繰り返しており、サプライズ的に人事につくこともあるのではないか」と解説していた。
新型コロナ対策をめぐっては後手後手の菅首相だが、選挙となると別のアドレナリンが出るようだ。政局の秋を迎えて永田町全体がフワフワと地に足がつかなくなってきた様相だが、入院できずに自宅療養を余儀なくされる人が日々最多を更新し、ワクチンを打ちたくても打てない若者が猛暑の中で列を作っている現状を忘れないでもらいたい。
(キャンディ)