2024年 5月 6日 (月)

ソウル事故、「群衆雪崩」か 加藤浩次「どうやったら防げたのでしょうか?」

   韓国ソウル市の梨泰院で30日(2022年10月)夜起きた154人の転倒・圧死事故はなぜ起きたのか?地下鉄から続々と飲食店街に押し寄せる群衆と飲食店から帰る人がぶつかって起きた「群衆雪崩」とはどんなメカニズムなのか? 31日の「スッキリ」が特集した。

   「戻れ!」「GoBack!」「助けてください」「下の方で死にかけているよ」。

   午後10時過ぎの繁華街イテウォンで群衆の身動きが取れなくなった。人気ドラマの舞台となったことでも知られる。日本人の女性2人含む154人が死亡。149人がけがをした。

  • 韓国・ソウルで転倒・圧死事故が発生した
    韓国・ソウルで転倒・圧死事故が発生した
  • 韓国・ソウルで転倒・圧死事故が発生した

そのメカニズムとは

   「群衆雪崩が発生した」と防災システム研究所の山村武彦所長はいう。「人が折り重なった重みで、短時間に大量の窒息者が生じる」。現地にいた日本人は「警備体制とか、警察官はいなかった」。元米軍基地があって外国人が集まる街でもあり、六本木に似ている。 事故が起きたのは、地下鉄イテウォン駅と飲食店街を結ぶ「長さ40メートル、幅3.2メートル」の坂道。

   事故4時間前の午後6時ころには、すれ違うことができ道端の露店も見えていた。午後8時ころになると、現場の生配信をしていた日本人男性は、「左に行きたいんだけど」「横道に押し出されました」。9時ころには、「これ危ないよ」「押すんじゃないよ」。群衆が少し揺れると「ワー、キャー」悲鳴が上がる状態だった。「肋骨のあたりが痛くなってきた」。

   助け出された人は、「警察が来て、一人一人救い出してくれて助かりました」「みんなが押されたり、敷かれたりする状況でした」。現場にいた男性は「目の前に10人くらいが倒れて、心肺蘇生に行ったが、周りを見回すと40人くらいがいて、20~30分たっても、呼吸が戻ってこなかった」

   亡くなった日本人女性は、北海道出身の冨川芽生さん(26)とコヅチ・アンさん(10代)でいずれも留学生だ。冨川さんの父親は「かわいい娘でした。夕方に(日本の外務省から)写真を送ってほしいという連絡があった。耳の見える写真。これはやばいぞ、と」。

   MCの加藤浩次「コロナ明けのこの時期、どうやったら防げたのでしょうか?」

   一般的な満員電車は1平方メートルあたり「6人程度」だが、「10人以上」になると「群衆雪崩」が起きやすいという。関西大の川口寿裕教授は、群衆雪崩のメカニズムについて、「一人がつまずいて転倒したりすると、それまでのバランスが崩れて『転倒の輪』が広がる」。加藤「立ったまま圧迫死も起こり得るとも聞きました」。2001年7月には兵庫県明石市の歩道橋に、花火大会帰りの群衆が殺到し11人が死亡した。この事故で、亡くなったのは9人が子どもで2人が70代の女性だったが、今回は成人男性も多くが死亡した。

(栄)

姉妹サイト

注目情報

PR
追悼
J-CASTニュースをフォローして
最新情報をチェック
電子書籍 フジ三太郎とサトウサンペイ 好評発売中