足利銀行の譲渡先 地銀連合が最有力

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   2003年11月に一時国有化された足利銀行の「受け皿」金融機関を選定する作業が動き始めた。07年夏には譲渡先が決まる見通しだ。「受け皿」には横浜銀行を中心とした関東地区の地銀連合が最有力とされているが、栃木銀行大和証券SMBC、メガバンクや海外の投資ファンドも食指を伸ばしているという。

   現在、受け皿に名乗りを挙げているのは、横浜銀行を中心とする関東地方の地銀連合、地元の栃木銀行と大和証券SMBC、野村証券オリックス・りそなホールディングス(HD)の連合、みずほグループ系の証券会社と投資ファンド。これに新生銀行あおぞら銀行三菱UFJフィナンシャルグループ(MUFG)なども関心を示しているといわれる。

足利銀の買収には3,000億~4,000億がいる

足利銀行の受け皿はどこになる?
足利銀行の受け皿はどこになる?

   最有力と目されている横浜銀行ら地銀連合だが、「足利銀行の経営に積極的に参加したいと考えている地銀と、そうでない地銀では温度差がある」との声や、「連合への参加は、あくまで投資ということになる。失敗した場合に株主代表訴訟になる恐れがある」などの声が「内部」から聞かれ、まだまだ予断を許さない。

   現段階で有力視されているのは、与謝野・金融担当相らの「地域重視」の発言によるところが大きい。しかし、足利銀行の債務超過額は、国から経営を引き継ぐ受け皿機関に譲渡される際に、国民負担となる公的資金で穴埋めされる。原資は預金保険料、つまり国のカネのため、地元県民の意向は反映されにくい。銀行界からも「民間銀行のカネで機構、すなわち国が再建しているのだから、金融当局は地元の意向を念頭に置いた議論などするはずがない」(大手銀行の幹部)との声が漏れてくる。

   当の与謝野金融担当相も05年11月には、「国民の立場からはどうやって負担を最小化できるのかという問題がある」と語っている。足利銀行の買収には、少なくとも3,000億~4,000億円が要るとみられる。実際の資金投入は、売却価格と足利銀の債務超過額(06年3月期で3,832億円)を相殺するので、単純に売却額がこの債務超過額を上回る金額となれば、資金投入は必要なくなり、預金保険機構、つまり国の負担はなくなる。高値売却には国の思惑もあるわけだ。

外資系ファンドも名乗りを上げる?

   受け皿の候補先が出揃うのは10月末。今のところ、「外資系ファンドなどの名前があがらないのが不思議」(大手地銀の幹部)と、まだまだ候補先は増え、二転三転する可能性も残っている。これまで外資系ファンドが経営破綻した銀行を再生ビジネスと捉え、再生終了後の再上場で破格の上場益を得たことを思えば、足利銀行は”最後の大物”として期待できる。
   売却する側の預金保険機構も投資ファンドが有力な引き受け先との認識はある。「高値売却は至上命令。売却益を前提に高値で買ってくれそうな投資ファンドが有力候補先となる。単独での名乗りを挙げるのではなく、どこかと組んで仕掛けてくるだろう」(メガバンクの幹部)との見方もあり、レースは最後までもつれそうだ。

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