「社内不倫」で失脚 ベネッセ社長の評判

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   全国に400万人以上の会員を持つ通信教育講座「進研ゼミ」や幼児向け通信教育「こどもちゃれんじ」で知られる、東証1部上場のベネッセコーポレーションが、社長の「電撃辞任」で揺れている。辞任の理由は、週刊誌が報じた部下との「不倫」記事。これだけ聞くと、「トンデモ社長」という印象を受けるが、業績不振だった同社を「V字回復」に導くなど、経営者としてはなかなかの「敏腕」だったようなのだ。

   森本昌義社長兼CEO(最高経営責任者)(67)を辞任に追い込むきっかけになったのは、週刊新潮2007年3月1日号(首都圏では2月22日発売)に掲載された「部下の妻を『愛人』『社長室長』にした『進研ゼミ』社長」という記事。森本氏と同社社長室長を務める女性Aさん(44)とが、六本木で白昼堂々、腰に手を回してキスをしたり、にやにやした表情でケータイで撮影した写真を見せ合う様子などを、全6ページを割いて報じている。記事中では、森本氏には妻がおり、Aさんも既婚者。だが、さらにまずいことに、Aさんの夫は同社の現役幹部だということも記事中では暴露されている。

「ベネッセの社員は教師以上の世間知らずだった」

ビジネス誌にも多数登場の森本社長だが、週刊誌に「現場」を撮られてしまった
ビジネス誌にも多数登場の森本社長だが、週刊誌に「現場」を撮られてしまった

   この報道を受けて森本氏は2月21日辞任を申し出て、同日開かれた臨時の取締役会で了承された。本人は「報道は事実ではないが、お客様や株主に迷惑をかける」などと弁明しているという。後任は現会長の福武總一郎氏(61)。森本氏は03年に福武氏の後を継いで社長に就任したという経緯があり、創業家の福武一族に「大政奉還」された形だ。

   ただ、森本氏の経歴を見てみると、実はなかなかの「敏腕社長」だったことがわかる。

   森本氏は39年大阪市生まれ。府立北野高、東大法学部を経て62年にソニー入社、95年から97年まで取締役を務めた。ソニー時代は25年にわたって南北アメリカで活躍。米サンディエゴ工場のテレビ工場の立ち上げに携わった後、経営危機に陥っていたブラジルの現地法人を、社長として立て直しに成功した。
   帰国後の01年には業績が悪化していた子会社・アイワに社長として送り込まれ、国内の全工場を閉鎖、数千人の人員削減という大リストラを断行した(アイワは02年にソニーに吸収合併される)。
    02年末には顧問としてベネッセに移り、03年6月には、ソニーに「執行役員制」を導入した手腕を買われ、社長に就任した。日経ビジネス03年2月24日号では、この人事を

「創業家の福武一族以外からの初めての社長。しかも異業種からの抜擢と異例尽くし」

   と評している。
   同じく日経ビジネス06年12月4日号によると、就任当時のベネッセは、

「社員はまじめにコツコツと、決められた枠の中でよく働く、学校の教師のようなタイプが多い」
「ベネッセの社員は教師以上の世間知らずだった」

   という状態だったといい(いずれも記事中に登場した同社幹部の声)、時代の変化に同社が乗り遅れている状況だったという。

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