2024年 3月 29日 (金)

コインパーキングが値下げ 燃料高騰が「強気」に待ったか

   ガソリン価格の高騰でマイカーの利用度が減り始めたコインパーキングでは値下げに踏み切るところが出ている。道路交通法の改正で路上駐車の取締りが厳しくなった2年前には、一斉に料金を値上げして強気の商売を続けてきたが、最近の燃料高騰が「強気」に待ったをかけたようだ。

都公社、3か月で2万台の減少

最近、「空車」の表示をよく見かけるようになった
最近、「空車」の表示をよく見かけるようになった
「都内では駐車場の価格変動が激しさを増している。路上駐車の取締りが強化された2006年6月頃から需要が急増し、民間の駐車場では一斉に値上げして強気の商売をしていたのが、最近では一転して下げる傾向にある」

と明かすのは、東京都道路整備保全公社管理課の担当者だ。

   同公社では、都内で100カ所のコインパーキングを運営している。稼働率の低下が深刻で、08年4~6月には前年同期に比べて2万台も減り、利用時間も短くなっている。今のところは値下げしていないが、1日の最大利用料金を下げる方向で検討を進めている、という。 一方、コインパーキングを運営する大手2社では、既に値下げしている。全国に7600カ所を運営する業界最大手のパーク24(東京都千代田区)では、08年6月以降に100カ所以上の駐車場で「15分100円」から「20分100円」にした。広報担当者は「適正価格に改定したもので、今回が特別なことではない」と話している。

   また、首都圏を中心に529カ所を運営する日本パーキング(東京都千代田区)でも、例えば「10分100円」から「15分100円」にするというように価格は据え置いて利用時間を広げたり、1日の最大料金を下げたりした。特に稼働率が低くなっている郊外で、下げる傾向にあるようだ。

   日本パーキングの広報担当者は、

「料金がよく変動するのは、駐車場業界全体で言えることだ。ほとんどが値段は据え置いて時間を変動させるといった、利用者に大きな影響を与えない範囲でやっている」

と話している。

   さらに、「駐車スペース数と保有車両数を比べると、駐車場は圧倒的に不足しているため、ニーズはまだあると考えている。今後はガソリン価格が落ち着いてくると見られており、駐車場の利用者が増えるのではないか」と続けた。一時的に値下げはしても、強気の姿勢は変わらないようだ。

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