2024年 4月 19日 (金)

かつてない規模で始まった スーパーの猛烈「値下げ合戦」

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   大手スーパーの西友は、「KY」をキャッチコピーにしたユニークな値下げキャンペーンを実施中だ。対象商品は食品、日用品を中心に1700品目で、かつてない規模となっている。ダイエーは4000品目を10~40%引きにした。イオンも2000品目を10~30%値下げ。消費が伸びる年末に向けて客を取り込もうと、スーパー大手で「値下げ合戦」が激しさを増している。

西友のキャッチコピーは、「KYでいこう!」

   日本チェーンストア協会が2008年11月25日に発表した10月の全国のスーパーの売上高は、前年同月比5.2%減の1兆747億円だった。既存店ベースでは1.6%減と3カ月連続でマイナスを記録した。世界規模での景気後退や株安の影響から消費マインドが冷え込み、高額品や嗜好品が売れなくなっているが、ここにきて、食料品や日用雑貨といった生活必需品までもが落ち込みを見せている。そんな中、スーパー大手は消費が伸びる年末に向けて、値下げ合戦を繰り広げている。

   大手スーパーの西友は、08年11月10日から値下げキャンペーンをスタートした。キャッチコピーは、「KY(カカクヤス)でいこう!」。空気が読めないことを示す略語「KY」をもじった。「KY」と、でかでかと書かれた車内広告を、西友の店舗が多い路線に集中投下した。広報担当者は「こんなに大規模な車内広告は、未だかつてない」と言い、キャンペーンにかける意気込みの高さをうかがわせた。

   値下げするのは、食品、日用品を中心に1700品目。例えば、飲料「爽健美茶」・「アクエリアス」(各2リットル)は店頭価格178円から168円に、米国産牛肉(肩ロースステーキ100g)は237円から187円に、オーストラリア産牛肉(ロースステーキ用100g)は398円から297円にそれぞれ値下げ。季節商品も対象で、クリスマスシーズンに向けて玩具は5~20%引きに、正月用食材も下げる。同社の親会社である米ウォルマート・ストアーズ・インクの世界的商品調達網を活用し、今後も対象商品を広げる方針だ。

   広報担当者は、こう語る。

「毎年、年末にかけてスーパー各社は盛んに値下げしますが、今年はとりわけ(値下げ競争が)激化していると思います。弊社でもこれだけ広範囲にわたる値下げは、過去に例がありません」
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