2024年 4月 19日 (金)

介護される親が子供に伝えたいこと 作詞者不明の曲に感動広がる

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   2008年10月にCDが発売された「手紙~親愛なる子供たちへ~」という曲がじわじわ人気になっている。認知症などで介護が必要となってしまった時、老いた親が子どもに伝えたいメッセージがストレートに語られている。歌詞を書籍化した詩集も発売され、重刷も決定。実際に介護をする人からは感動したという感想が寄せられている。第二の「千の風になって」として爆発的なブームになるのか。

「親のありがたさを思い起こさせる歌ですね」

   シンガーソングライターの樋口了一さんが歌う「手紙~親愛なる子供たちへ~」は、テイチクエンタテインメントのレーベル「タクミノート」から発売された。樋口さんはアコースティックギターを奏でながら、深みのある声で歌う。たとえば、最初の一文は次のように書かれている。

「年老いた私が ある日 今までの私と違っていたとしても
どうかそのまままの 私のことを理解して欲しい」

   この詩はもともと、樋口さんが知人の角智織さんを通じて知った、作者不明のポルトガル語のメールだった。日本語訳の詩を読んだところ、内容に感銘を受けたという樋口さんは一部に歌詞を加え、作曲。ラジオを中心に曲を流し、ライブで歌っていたものが評判を呼んだ。ブログにも書き込まれ、クチコミで広まったこの曲は現在、はじめに用意したCD2000枚を大きく超える、1万8000枚が売れている。また、日本テレビ「誰も知らない泣ける歌」(2009年3月3日放送)でも取り上げられたばかりだ。

   動画投稿サイトYouTubeでも公開されており、4万件以上が再生された評価は、5点満点。コメント欄には、「母をいつか介護するようになった時に、また聴いてみたいと思います。親のありがたさを思い起こさせる歌ですね」などと感想が寄せられている。

   また、個人のブログにも、「3年前に亡くなった父も痴呆でした。その父も、この歌詞のような気持ちだったのかと思うと、たいした介護もせず申し訳なく涙がこぼれました」。母親の介護をしているある人は、「(この曲を聴いて)母はもう 私に笑顔で答えてくれることはありませんが 心で笑顔を作ってくれているかも知れないと思わされます。いつまでも忘れないでいたい 歌 です」と書き込んでいた。

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