2024年 3月 29日 (金)

空前の「ニット」ブーム到来 日本メーカーの糸大もて

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   いま、海外ハイブランドで「ニット」が注目されている。フランスの高級ブランド「シャネル」をはじめ、有名ブランドからデザイン性の高いニットが相次いで登場した。しかも多くが日本メーカーの糸を使っている。

   「シャネル」やイタリアの「ミッソーニ」「ドルチェ&ガッバーナ」といったハイブランドの2009/2010秋冬コレクションで、ニットがたくさん登場した。ハイファッション誌「ヴォーグ ニッポン」でも、誌面と電子版で「主役級のニット」として紹介されている。

オバマ夫人の「ニナ・リッチ」カーディガンもニット

佐藤繊維のオリジナルブランド「M.&KYOKO」09年秋冬コレクション
佐藤繊維のオリジナルブランド「M.&KYOKO」09年秋冬コレクション

   シャネルでは白を基調にして黒をアクセントにしたニットを発表した。前に大きなリボンが付いて、袖を膨らませたデザインだ。ドルチェ&ガッバーナもボリュームのある袖のジャケットのようなカーディガンを提案。ニットで有名なミッソーニはマフラーを2本使いした全身ニットのコーディネートを打ち出した。ほかにダイアン フォン ファステンバーグ、ソニア リキエル、ステラ・マッカートニーといったコレクションの「常連」でも斬新なニットが目立った。

   ファッション業界の注目を集めるミシェル・オバマ米大統領夫人は09年12月10日にノルウェーで行われたノーベル平和賞受賞式典で、フランスのハイブランド「ニナ・リッチ」のカーディガンをワンピースの上に羽織った。

   このカーディガンに使われたのが佐藤繊維(山形県寒河江市)の細い「モヘア糸」だ。同社は編むと約100色のグラデーションになる糸や、ウールの中央に和紙を入れて軽さを出した糸など50~60種の糸を作っていて、色の展開も含めると150~200種にもなる。07年にイタリアで行われた生地展示会に初めて出展し、「おもしろい糸を作っているメーカー」として海外デザイナーの注目を集めた。

   ハイブランドでは引き続きニットブームで、2010年3月にパリ、ミラノ、ニューヨークで開催される2010/2011秋冬コレクションでも同社の糸が使われている。前年のコレクションよりも引き合いが増えたそうだ。

   佐藤正樹代表取締役社長は、

「ニットは100の工場で作ったら100通りできるほど無限の楽しみがあり、ニットで作れないものはありません。セーターのような実用的なニットは売れなくなっていますが、変わった素材で作るアクセサリー感覚のニットが国内外で人気です」

と話している。

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