2024年 3月 29日 (金)

被災地での中古車高騰を防げ! トヨタの系列ディーラーが動く

人気店や企業から非公開の招待状をもらおう!レポハピ会員登録

   トヨタ自動車がグループをあげて東北地区の中古車小売価格の高騰や品不足を防ごうと動いている。東日本大震災の被災地では低価格の中古車の需要が急増しているが、販売する商品そのものが少ない状況にある。このため廃車寸前の中古車が高値で売買されるケースも現れた。

   こうした中で、大都市圏を中心としたトヨタの系列ディーラーなどは、トヨタの中古車オークション子会社であるトヨタユーゼックを通じ、集めた中古車を被災地の系列ディーラーに非常時の適正な価格で流通させ続けている。

出品車をオークション会場まで運ぶ必要がない方式採用

   大震災の発生直後から、被災地における中古車の特需を見越して数多くの中古車を仕入れる中古車事業者は現れていた。その中でトヨタ陣営は大都市圏の系列ディーラーが中心となり、被災地の系列ディーラーに対する支援策のひとつとして、新車販売時に下取りした中古車や試乗車などをペーパー・オート・オークション(ペーパーAA)の形で被災地へと送る手はずを整えた。

   ペーパーAAとは中古車を事業者間で売買する際に、売り手側が所定の用紙に出品する中古車の走行距離や年式などの状態を記入し、買い手側はその記載情報を見て競り落とす仕組み。オート・オークション(AA)が現車を集めて行う大規模会場を用いるようになり、さらに電子化が進んだ現在においては、事業者が親睦を深める集まりなどに用いられるのみとなっていた。

   大都市圏などの系列ディーラーは当初、被災地の系列ディーラーに中古車を無償で送ろうとしたが、送られた側の税負担の点からトヨタユーゼックが開催するAAに中古車を出品して被災地のディーラーが競り落とす形にした。トヨタユーゼックは出品される中古車の情報を被災地のディーラーが早期に確実に把握できるようにするため、出品車両をAA会場まで運ぶ必要がないペーパーAAを採用した。

姉妹サイト

注目情報

PR
追悼
J-CASTニュースをフォローして
最新情報をチェック
電子書籍 フジ三太郎とサトウサンペイ 好評発売中