2024年 4月 26日 (金)

野田首相、内閣改造で自民へのすり寄り鮮明 小沢氏と2度目の会談はまたも不調

   野田佳彦首相が内閣改造に踏み切る。消費増税法案の今国会中の成立に向けて自民党の協力を得ようと、参院で問責決議を受けた2人の閣僚を交代させる見通しだが、改造の規模はもう少し大きくなるかもしれない。

   一方で首相は、民主党の小沢一郎元代表と再会談に臨んだ。こちらは合意点を見いだせず前回同様、物別れに終わった。

中国書記官への機密漏えい疑惑で農水相も

内閣改造を明らかにした野田首相
内閣改造を明らかにした野田首相

   野田首相は2012年6月3日、内閣改造を翌4日に行う意向を明らかにした。目的は「内閣の機能強化のため」。人選などは明らかにしなかった。

   だが、4月20日の参院本会議で問責決議を受けた前田武志国土交通相と田中直紀防衛相の2人は交代確実と見られる。問責決議後も首相は更迭を避けてきたが、国会会期末が6月21日と迫る中、今国会中に消費増税関連法案の成立を目指す首相としては自民党の協力を得るためにも、ここで内閣改造のカードを切り、自民党への「誠意」を見せるということか。

   首相の表明に先立ち、主要各紙は6月3日付の朝刊で一斉に内閣改造について報じたが、何人の閣僚が代わるかについては主張が分かれた。前田国交相と田中防衛相を含む「4人」としたのは、朝日新聞と読売新聞、産経新聞だ。具体的に名前が挙がったのは、鹿野道彦農林水産相と小川敏夫法相。鹿野農水相の場合、「スパイ疑惑」を受けた在日中国大使館の1等書記官に対して、農水省の機密文書が漏えいした可能性が指摘され追及を受けている。鹿野農水相は本人と顔を合わせたことがある、としながらも、情報を漏らしたことはないと否定するが、さらなる説明を求める声は高まっている。

   一方、小川法相は「国会で競馬サイトを見ていたことや弁護士活動でのトラブル」(朝日)、「静岡県熱海市の旅館倒産に絡む民事訴訟の弁護士報酬をめぐり、国会で追及された」(産経)といった理由が伝えられている。

   毎日新聞と日本経済新聞は、前田、田中両大臣に加えて鹿野農水省の交代が「ささやかれている」といった形で報じた。

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