「ノロウィルス」変異で感染拡大 特効薬なし、かかったらどうする

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   ノロウィルスが原因と見られる感染性胃腸炎の患者が急増している。ウィルスに突然変異が起こり、免疫がないため感染拡大しているのだと言う。

   「特効薬」のないウィルスにどう対策すればいいのか。手洗いを励行するなどして予防するのは当然だが、それでもかかってしまったら、水分を補給して脱水症状にならないようにすること、そして周囲への感染拡大を防ぐことが重要のようだ。

2006年に次ぎ、過去10年間で2番目の水準

   ノロウィルスが原因と見られる感染性胃腸炎の患者が急増している。厚生労働省が2012年11月27日に発表したところによると、11月12日~18日の週の定点医療機関あたりの届出数は、11.39。過去10年の同時期では、2006年の16.42に次いで多く、過去10年間で2番目の水準だ。

   感染報告のあった地域は、西日本を中心に北海道から沖縄まで日本全国にまたがる。国立感染症研究所は2012年6日までに、24都道府県で188件の感染があったと発表した。大阪・大東市内の病院では11月27日頃から職員患者あわせて48人がノロウィルスが原因とみられる胃腸炎にかかり、うち2名が因果関係は不明だが死亡した。6日には北海道・小樽市の病院で、入院中の患者25人が下痢やおう吐などの症状を訴え、うち11人からノロウイルスが検出されたとNHKが伝えた。

   ネットでも、本人や周囲の人がノロウィルスにかかったという報告が相次いでいる。

「嘔吐下痢と頭痛、熱と色々やばーーーって思って血液検査したらやっぱりノロウイルスでした」
「息子昨日の夜は突然の嘔吐祭りで、我が家にもノロが来たかー」

   なぜここまで日本でノロウィルスが猛威をふるっているのかというと、従来のノロウィルスとは異なる「変異株」が出現したからだ。引きおこす症状に特別な変化はないようだが、人間のほうに免疫がないため感染しやすい可能性があるという。国立感染症センターによると、変異株は1月に北海道と大阪市で初めて発見された。10月には検出地域が新潟県、東京都、千葉市、広島市、島根県、大分県、沖縄県に急増。今シーズンの流行の主流になると予想される。

予防には流水で30秒以上手洗い

   そもそもノロウィルスには、通常の風邪とは異なり抗生物質のような「特効薬」が存在しない。そのため、対策はもっぱら予防になる。アルコール消毒は効果がないため、11月29日放送の「モーニングバード!」(テレ朝系)では、手っ取り早くできるのは水やお湯の流水で手洗いを15秒以上、できれば30秒以上おこなうことと紹介した。石けんを使うとさらに効果的で、流水で洗う時間を長くとることが大事という。食品安全委員会では、ノロによる食中毒予防のポイントとして、火を通すことが必要な食品は、ノロウィルスを死滅させるため、85度で1分以上加熱するよう書いている。

   ノロウィルスは人から人への感染力が非常に強いため、周囲に感染者がいる場合、感染拡大を防ぐことも重要だ。厚生労働省のリーフレットによると、まず家庭用の塩素系漂白液を水で薄め、消毒に使う塩素液をつくる。(濃度はリーフレット参照)。患者の嘔吐物やおむつなどを処理するときは、伝染しないよう使い捨てのマスクやガウン、手袋で防護し、この塩素液でふき取る。患者の使用した食器などは食後すぐ厨房に戻す前に塩素液に漬ける。周囲のカーテンや衣類、ドアノブなども塩素液でふくか、85度以上のお湯で熱湯洗濯する。

   それでも自分がかかってしまったときには、どうすればいいのか。国立感染症情報センターは、症状持続期間は比較的短いため、もっとも重要なことは「水分補給をして、脱水症となることを防ぐこと」といい、とくに小さな子どもや高齢者にとっては「脱水は大敵です」と注意を呼びかけた。

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