2024年 4月 25日 (木)

「維新」13年夏にも空中分解する可能性 元「行列」丸山弁護士が、橋下市長を分析

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   大阪市の橋下徹市長(日本維新の会共同代表)と約4年にわたってテレビ番組で共演していた丸山和也弁護士(自民党参院議員)が2013年2月1日、東京・有楽町の日本外国特派員協会で講演し、橋下市長の行動原理について分析した。

   「哲学・思想には関心が薄く興味がない」などと指導者としての資質に疑問を呈しながら、「維新」が他党との連携をさぐる中で独自性を失いつつあることから、13年夏までに「消えてしまう」可能性も指摘した。

「外交・防衛になると、たちどころに視界不良になって壁にぶつかってしまう」

講演する丸山和也弁護士。橋下市長とは4年にわたってテレビ番組で共演した
講演する丸山和也弁護士。橋下市長とは4年にわたってテレビ番組で共演した

   講演は、「行列のできる法律相談所」(日本テレビ系)での共演経験をもとに書かれた著書「愛と野望と橋下徹」(講談社)の出版を記念して開かれ、

「(橋下氏は)一種の新型インフルエンザ、新型ウイルス。国民は抵抗力がなく感染しやすい。この本は、一つの免疫力をつけることになるのでは」

とアピール。橋下氏の行動原理は「損か得か」「勝つか負けるか」の二つに集約されると分析した。

   体罰や尖閣諸島、週刊朝日の連載への対応などの具体例を挙げながら、橋下氏の場当たり的な手法を、

「その場その場で決断して『勝つ』ことに重きを置いている。このことを問題だと思っていないと思う」
「一種の政治的エンターテインメントの様相。彼は、非常にしんどい自転車操業をやっていることも事実。『メディアが来なくなったらおしまいだ』とも言っていた」

と批判した。橋下氏が領土紛争をめぐって「共同管理」の案を口にしたことを念頭に、

「外交・防衛になると、たちどころに視界不良になって壁にぶつかってしまう」

と哲学・思想のなさが原因で外交問題への対応に苦慮するとの見方を示した。

松井幹事長「(橋下氏には)誰も友たちがおらんからなー」

   橋下氏が独断専行型なのに対して、松井一郎大阪府知事(日本維新の会幹事長)については「非常に自民党的な人」と、調整型の人物だとして一定の評価をした。松井氏は丸山氏に対して「(橋下氏には)誰も友たちがおらんからなー」と、こぼしたこともあったという。

   「第三極」の合流や連携についても厳しい見方だ。石原慎太郎氏が率いる旧「太陽の党」との合流については、

「(橋下氏と石原氏は)政策では一致しているが、人物に対する期待やイメージが違う。それをくっつけたということは、維新の『味』が変わってしまった」

として「失敗」と評価。橋下氏が石原氏からの資金提供を当て込んで合流に踏み切ったとの見方を示しながら「早晩、うまくいかなくなる」と述べた。

維新は「ある意味では公明党に浸食されている」

   公明党との選挙協力についても「公明党に、維新の細胞の中にまで入られた。ある意味では公明党に浸食されている」と批判した。石原氏と公明党とは政策面で合意できない点も多いことから、

「全く維新の会として身動きが取れない状況が出てくる。石原氏との間にも亀裂が生じている。維新の会は、本来の骨格が固まる前に外部から色々なものが入ってきて、本来のものが失われつつある。下手すると、次の参院選に向けて、消えてしまう可能性もある」

と、「維新」が13年夏にも空中分解する可能性を指摘した。

   「みんなの党」との合流問題をめぐっては、1年半ほど前に渡辺喜美代表と会食した際のエピソードを披露。当時、渡辺氏は、

「橋下徹は、おれの言うことは何でも聞く。1時間喋ったら、黙って聞いている。だから大丈夫。維新が『みんなの党』の下にくっつく形で、何でもやれる」

と、合流に楽観的な見方だったが、丸山氏は「それはない」と反論したという。渡辺代表は橋下氏と違って「義」を重んじる性格だとされることから、丸山氏は

「政策の一致だけなく、リーダーの協調なくして(政党の)一致は難しい。一緒にならないほうがいいし、なることは難しい」

と合流には否定的だった。

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