2024年 4月 20日 (土)

長谷川洋三の産業ウォッチ
フォルクスワーゲン社長のライバル観:我々はトヨタを過小評価していない

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「トヨタは正しい軌道に復帰した。我々はトヨタを過小評価していない」

   独フォルクスワーゲン(VW)のマルティン・ヴィンターコーン社長は2013年3月14日、ウォルフスブルグの本社で開いた記者会見で競合相手についての質問にこう答えた。また韓国の現代自動車については「活発であり、韓国ブランドは良くなっている」と評価し、好業績にもかかわらず手綱を弱めない姿勢を強調した。

   ヴィンターコーン社長は、「2012年は非常に成功した年だった。中国、米国、ロシアで販売を大幅に増やし、VWのグローバルシェアは0.5%増えて12.8%となった」と指摘、「2013年は経済の不透明性にもかかわらず、前年以上の自動車を販売し、過去最高の営業利益を更新するのが目標だ」と強調した。

「競争相手はトヨタ、現代だけではない。競争環境は厳しい」

   VWグループは2012年に前年比12.2%増の927万6000台の新車を販売し、売上高1926億7600万ユーロ(前年比20.9%増)、営業利益115億1000万ユーロ(同2.1%増)をあげた。税引後利益は217億1700万ユーロだった。日本経済新聞の調べによると年末為替換算でVWの売上高は22兆382億円、営業利益は1兆3165億円。トヨタ自動車の2013年3月期見通しの売上高21兆8000億円(前年比17%増)、営業利益1兆1500億円(同3.2倍)を売上高、営業利益とも上回り、収益1位の地位を確保した。トヨタは営業利益で2位、続いて3位独ダイムラー、4位独BMW、5位米フォード、6位韓国現代自動車、7位日産自動車、8位ホンダの順だった。

   しかしヴィンターコーン社長は「競争相手はトヨタ、現代だけではない。競争環境は厳しい」とも指摘。2015年までに502億ユーロを新工場や新製品開発などに投資するほか、これとは別に中国には98億ユーロを投資するなどの投資戦略を続ける考えを明らかにした。

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