2024年 4月 26日 (金)

楽天、三菱UFJMS証券のアナリストを名指し批判 「分析が貧弱」とプレスリリースに書く

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   ジャスダック市場に上場するインターネット大手の楽天が、三菱UFJモルガン・スタンレー証券のアナリストを名指しで批判し、「出入り禁止」にした。

   楽天は2013年7月2日にそのことをプレスリリースで発表。これには三菱UFJMS証券も、「発行体が特定のアナリストのレポートについてプレスリリースまで出したことに驚いています」とコメントしている。

「会計知識が高くないと思われましたし、勉強してほしい」

楽天は、三菱UFJMS証券のアナリストを「出入り禁止」にした。(写真は、楽天のホームページ)
楽天は、三菱UFJMS証券のアナリストを「出入り禁止」にした。(写真は、楽天のホームページ)

   楽天が問題視しているのは、6月21日付のアナリストレポートで、荒木正人シニアアナリストが楽天の財務状況などについて執筆した。

   楽天によると、このレポートは(1)事業別の利益分析がほとんどなされておらず、分析が極めて浅い(2)業績予想に用いられた法人税率の根拠が不明(3)株主価値の算出方法がファイナンス理論の観点で誤っている――などの問題を抱えていると指摘。改めて、荒木氏と直接面談して修正を求めたが、面談後の7月1日付で公表されたレポートでは、(2)の法人税率に関する指摘が修正されただけで、他の問題点は改善さなかった。同社は「分析が貧弱」と、痛烈に批判している。

   ふだん荒木氏と面会してきた楽天の財務担当者は、「別に怒っているわけではありませんし、会社の意に反するから会わないというわけでもありません。ポイントは、当社の事業分析について深くないことです。事業が多様化し、さまざまに変化していく中で(荒木氏の)理解が追いついてこなかったと思っています。以前から会計知識が高くないと思われましたし、勉強してほしいと伝えてきました。アナリスト自身の問題です」と説明する。

   そのうえで、楽天は荒木氏が執筆したレポートは過去に発表されたものを含めて、投資家向けの投資判断の一助とはなりえず、投資家におかれては参考にしないよう「お勧めします」と、異例の「推奨」を行った。

   さらに、今後荒木氏の取材は「一切受けない」と出入り禁止を宣告。財務担当者は「アナリストとして荒木氏とお会いするつもりはありません。ただ、(三菱UFJMS証券の)アナリストと会わないわけではありません」とし、担当替えを求めているようだ。

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