被災者を励ますジャズの音【岩手・大槌町から】(7)

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小曽根真さん(左端)が率いるビッグバンドによるジャズの音が大槌湾に響き渡った=2013年7月5日、大槌町赤浜
小曽根真さん(左端)が率いるビッグバンドによるジャズの音が大槌湾に響き渡った
=2013年7月5日、大槌町赤浜

   世界的なジャズピアニスト小曽根真(おぞね・まこと)さんが率いる総勢15人によるビッグバンド「ノー・ネーム・ホースィズ」のジャズの音が、大槌湾内に響き渡った。2013年7月5日、大槌町赤浜の岸壁に設けられた特設ステージでの演奏会。NHKの人形劇「ひょっこりひょうたん島」のモデルとされる蓬莱島を背にした演奏に、会場は、聴衆の手拍子で盛り上がった。

   演奏会は約45分間。ジャズ風にアレンジされた「故郷」や、「マンボ」の掛け声が飛ぶ「ココナッツミーティング」、人形劇の主題歌「ひょっこりひょうたん島」などの曲が次々と披露された。

   演奏会後、小曽根さんはこう語った。「ひょうたん島が見えるところで演奏会が出来てうれしかった。被災者の皆さんに、私たちこそ励まされた」


   震災後、大槌町には、日本を代表する多くの音楽家がやってきて、被災者を励ましてきた。中でも、小曽根さんは、しばしば大槌町を訪れ、7月の演奏会は5回目の来訪だった。


   小曽根さんと大槌町との縁は、故井上ひさしさんを通じて深まった。井上さんと親交があった小曽根さんは、井上さんが手がけた人形劇「ひょっこりひょうたん島」がある大槌町を、震災直後の2011年5月に初めて訪れて演奏会を開いた。町に正午に流れていた「ひょっこりひょうたん島」の主題歌の音源が津波で失われたことを知り、ジャズ風にアレンジして2011年8月に復活させた。現在、正午に、小曽根さんのピアノによる、5種類の「ひょっこりひょうたん島」の曲が、日替わりで町中に流れている。


小曽根真さんのピアノに合わせて歌う臼澤みさきさん=2013年6月29日、大槌町内の町中央公民館
小曽根真さんのピアノに合わせて歌う臼澤みさきさん
=2013年6月29日、大槌町内の町中央公民館

   小曽根さんは、6月29日にもNHKの公開収録で大槌町を訪れ、大槌中学校3年生の歌手臼澤みさきさんと共演した。

   小曽根さんは、阪神・淡路大震災で自宅が全壊した経験がある。公開収録の中で、小曽根さんは「阪神大震災を体験し、東日本大震災は他人事ではなかった。大槌町では今、復興に向かうエネルギーが磁場となって感じられる」と話した。

   一方、2012年、デビュー曲「故郷(ふるさと)」で、日本有線大賞新人賞、日本レコード大賞新人賞を受賞した臼澤さんは、小学校6年生の時に東日本大震災に遭い、友人、知人を失った。臼澤さんは「避難所を巡って民謡を歌い、被災者を励ましてきた。歌の力を感じた」と語った。

   公開収録では、最後に、小曽根さんのピアノで、臼澤さんと会場の参加者全員が、NHKの人形劇「ひょっこりひょうたん島」の主題歌を歌った。


   音楽は、被災者を勇気づけ、励ます。とりわけ、黒人音楽をベースに、悲しみ、喜び、未来への希望を自在に表現するジャズは、被災者の心に響き、被災者に生きる勇気を与えているように思われる。(大槌町総合政策課・但木汎)


連載【岩手・大槌町から】
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