2024年 4月 24日 (水)

結党から1年、「維新」の土俵際 支持率下落、ネットでも影響衰える

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   日本維新の会が結成されてから2013年9月12日で丸1年が経った。

   橋下徹共同代表(大阪市長)の人気を背景に12年12月の衆院選では躍進したが、その後代表の失言や内紛もあって13年夏の参院選では失速。野党間の共闘も進まないままで、低空飛行が続いている。

石原氏との路線対立や従軍慰安婦発言が痛手に

いわゆる従軍慰安婦問題では日本外国特派員協会でも釈明に追われた(13年5月撮影)
いわゆる従軍慰安婦問題では日本外国特派員協会でも釈明に追われた(13年5月撮影)

   日本維新の会は、地域政党「大阪維新の会」を母体に12年9月に国政政党として発足。12年11月には石原慎太郎前東京都知事による「太陽の党」が合流し「第3極」として注目を集めた。直後の12年12月の衆院選では54議席を獲得。だが、その後は石原氏との路線の違いが表面化したり、橋下氏のいわゆる従軍慰安婦をめぐる発言をきっかけに急速に支持を失い、13年7月の参院選では8議席にとどまった。

   各紙野世論調査の政党支持率を見ても、衆院選前後は10%程度あったものが参院選時点では5%程度で推移。半減している。

   維新人気を下支えしてきたのが関西圏の有権者を中心とする橋下氏人気だが、それも衰えを見せている。読売新聞社が9月5日~7日に大阪府民を対象に行った世論調査では、橋下氏の支持率は58%。一見高支持率に見えるが、12年6月の前回調査から14ポイントも下がっている。

ツイッターも8月22日最後に更新されず

   ネット上での影響力も衰えているようだ。主要政党の代表者の名前が最近90日間にグーグルで検索された回数を調べたところ、橋下氏が都知事選向けの演説で注目された13年6月16日に検索された回数を100とした場合、参院選時点での数字は38に過ぎない。9月に入ってからは4~6を推移している。五輪の開催地が決定した9月8日には、安倍晋三首相は76を記録したのに対して、橋下氏は5だった。

   橋下氏の有力な情報発信ツールだったツイッターも、スタッフからの告知ツイートを除くと、8月22日を最後に更新されていない。

   野党勢力の結集もできず、先行きが見えない状態が続きそうだ。一時期は選挙協力までした、みんなの党との距離が縮まらないためだ。みんなの党の渡辺喜美代表は、既存の政党を存続させたままで連立政権をつくって政界再編を目指す「政党ブロック構想」を提唱している。

   これに対して、橋下氏は9月5日の会見で、

「ブロック再編って言うんですか?うーん、結局それは、議員の身分を守るための方策だと思いますね」

と切り捨てた。

   今後のヤマ場のひとつが9月15日告示、29日投開票の堺市長選だ。焦点は「大阪都構想」の是非で、構想に反対する現職の竹山修身(おさみ)氏が再選を目指す。これに対して維新の会は元堺市議の西林克敏氏を擁立し、一騎打ちになる見通し。

   橋下氏は6月12日、竹山氏を名指しして「絶対に倒したい」と、後がない様子だった。

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